俳句日記Ⅱ
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2021(令和3年

1月の俳句


丑の年明けて さまよふ地球丸
ウイズコロナ 虚しく過ぎし三が日              (都知事がコロナがらみで英語自慢あれこれ)
マグコーヒー となりはノラの日向ぼこ
大寒は 肩凝るほどに着込みおり



2月の俳句


手を合わせ ロトに願いを 福はうち
道の駅 申し訳ほど 蕗の薹
辛かろう ノラのくしゃみや 春一番             (ネコにも花粉症かそれともただの風邪か)

初ひばり なんで慌てて 出てきやる
あてもなく 車はしらせ 山嗤う



3月の俳句


残り鴨 なにか用かと振り返り
よう来たな 呼べど応へぬ 春の鳥
南国の花の便りも 春うれひ
喉鳴らしすり寄る猫のあたたかく 


4月の俳句


車中にて めでる桜と握り飯                  (コロナ禍の花見)
雨音に負けるもんかと ホーホケキョ 
寄り添いて ちょいと勇気を 雀の子 


春風や 猫居ついてしもうたわい 
終わりなし 夜の蛙は啼ききそい
わが丈の百倍高し 夏雲雀



5月の俳句


風かほる のほほんノラの毛づくろい
ワクチンの接種おえたり 青い風
下草の 足跡消えし 夏の森


小包を胸に小走り 梅雨の入り
五月雨の 集団接種の列に入る                 (高齢者向けコロナワクチン接種)
寝て喰ふて 背のび欠伸の 猫の夏



6月の俳句


黒南風や 座敷牢に居るがごと
紫陽花にでんでんむしに 小糠雨
梅雨に入る 学童傘に仲間入り
鉢植えの 若いトマトの色気づき


六月や ノラに風よけ雨囲い
たまの晴 切子の音の澄みわたり
ほころびた デニムのシャツに 薔薇かほる 



7月の俳句


塩鯖を焼ひて芳ばし 半夏生
縁側の猫にさそわれ 昼寝かな
遠雷や ぼちぼち梅雨も 明けさうな

清流に おとり操る菅の笠
蝉殻を拾ひて 仰ぐ大樹かな



8月の俳句


長電話 月のあかりの蚊やり香 
瀬戸の鱧 鳴門の鯛に 明石だこ

ヒグラシや とぎれとぎれの静寂(しじま)かな
泥の巣を残してはるか 帰燕かな
箸止まるほど瘦せた切身の 秋鮭や



9月の俳句


月の出や さやかに響くノクターン
初月や 生まれ変われるものならば
どら猫は 居候にて 秋の午
どこまでも 雨に沈みぬ 花野かな 


明月や 甘い団子に渋茶添へ
コスモスや  野辺にそよ風 渡らせる
さまようて やがて消へゆく 秋の蝶



10月の俳句


和やかに笑う声あり 月明り
よお喰うな 誰かささやく 
秋の風
秋の日や 目深にかぶる野球帽
遅れても 香れば懐(ゆ)かし金木犀



2月の俳句

小鳥くる 人の気配はなかりけり                (小鳥くるは秋の季語)
ノラのエサそっと差し出す 小春かな




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2022年
(令和4年)



1月の俳句


雪舟の墨絵のごとし 午(ひる)の雪          
チンと鳴り 取り出す酒の湯気うれし
人もみな 盛りて消える 焚火かな 



2、3月の俳句

忙しく雀さえずり春立ちぬ
うらめしや  春は気まぐれ 窓の雪
居残りの ノラの世話など 春うらら
花咲かば 希あるかし ウクライナ



4、5月の俳句


四月かな 後ろ姿の ランドセル
なたね梅雨 昼のひなかの腕まくら
あばら家よ 好きにしてケロ アマガエル



7、8月の俳句


朝粥に梅干し一個 夏は来ぬ
手に取ってながむ着古し 白いシャツ
ひとり去り二人立ち寄る 夏木陰                 (人生で初めて体験する危険な酷暑がつづく)



9、10月の俳句
 

秋寒や カレーは飽きた鍋よろし
柿食へば 時の流れのほろ苦し
渋柿を籠一杯も よこされて

人生初めての吊るし柿に挑戦となったが、何事も初めの一歩ということで、、、



11、12月の俳句

何気なく 猫の背なでる小春かな
木枯らしや 柿の枯葉の吹溜り
ミカン箱 抱いて小走り 宅配便
年越しや 所詮この世は運まかせ


2023年
(令和5年)



1、2月の俳句


年賀状 挨拶ほどのこともなく
年金の懐はたく お年玉
寒の入り ノラのぞきいる窓のへり  

冬枯れの 庭の日向のひとりぼち

背比べの白水仙の 日向かな
春にほふ 猫探してよシャーロック              (ノラも恋の季節。どこへいったやら)



3月の俳句

花咲ひて 朝のコーヒー香りたつ
花散って 夕のコーヒーほろにがく
青い空 耳になつかし 上げひばり



11月の俳句


手のひらに猫のぬくもり 冬は来ぬ              (立冬2023年11月8日)
汗かいてあほらし 冬支度

秋色に染まる牧場(まきば)の 大樹かな           (孫とひまわり公園へ 大樹はクヌギ)

空たかく トラトラトラの御堂筋  
阪神タイガースの18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一



12月の俳句


暖冬の予報のあやし 寒さかな
冬至かな のらりくらりの大掃除 
庭さびて 南天ばかり 目立ちおる
年越しは 破れパジャマにはやり風邪




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2024年(令和6年)


まわりくどく話す女房の 師走かな
居つき猫 明けて三年 日向ぼこ
冬越しでも よう生きてたな 蚊一つ            (2/24晴)

雨の夜も行先知れず 猫の恋                (猫の恋が季語とは)


2025年
(令和7年)



1月の俳句


カーテンを透かして眩し 初日の出  
群れてきて 三々五々の寒雀
大寒や ノラに毛布をもう一枚



2月の俳句


うすらひや カニ歩きする老後かな
鴨がゆく いつの間にやら八十路かな             (2/17

枯木にも群れなす雀 春隣
足取りの軽さや子らの春隣


3月の俳句


図書館にふらり立ち寄る 春うらら
みちのくの大火に久し 春の雨                (2/25ころ岩手大船渡の山林火災発生、延焼し被害拡大


ありがとう そしてさよならシモクレン
君なくば 春は無かりし 二十年
花むらさき 別れの色となりにけり

mokuren1  家を建てたときに植えたモクレンは1Mほどの幼木であった。

この20年のあいだ5Mほどにたくましく成長し、枝張も活発で毎年剪定や整枝が欠かせなくなっている。だが、これからも同じように世話ができるかと言えばもう2無理、
元気なうちに整理しようと思う。ここ数年、ぼちぼちやってきた庭じまいの最終章でもある。
       
2025年3月26日


4月の俳句

顔のシミ おらが勲章
 おらが春
ぼろ車放っていこかい 花堤
月おぼろ 禁煙はまあそのうちに 

影すらも 消えてしまいし 雉子トンビ
この土地に来て、いつも身近にいた里山の動物や鳥がこの数年ほとんど姿を見せなくなった。住宅が増え、空地も年々減って来たことと関係があるかもしれないが、

ワオ!なんじゃこれ 100万本のチューリップ        (加西フラワーセンター 実際は16万株らしいが壮観)



5月の俳句

その昔 見上げしものよ鯉のぼり
五月雨や 久し蛙とにらめっこ







  
   


















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