考えの基となるデータが誤っていると正しい答えは得られません。
自然科学教育で最も大事なことの教え間違えに気付いて頂き、正しい有効数字教育による無駄のない技術開発力の再生がこれからの目標です。
近似値(測定値)の不確かな位も使って計算し、不確かな位の次の位で四捨五入させ、その値で考察することを学校で教えてきたことも、近年のデータ改ざんに関係していると思います。
半世紀前、「値をダメにするな。一度ダメにした値は使えない。」や「標準値に近いことが実験の成功では無い。」など、大正生まれの先生方(小学校のばあちゃん先生は明治?)から教えられました。
人は騙せても自然は騙せません。歴史ある会社の半世紀前の測定で、良い値を悪く直したことも理解ができます。 敗戦国で、研究開発費は先進国に比べて非常に少なかったと思いますが、日本は、基幹産業のほぼすべての分野が世界一の科学技術力に裏打ちされた経済大国になりました。
今の日本は、探せば世界一の分野もありますが、科学技術力に裏打ちされた経済大国から凋落しました。「失われた30年」と言われる間に、凋落を防ぐための緊急解説と思われる文を幾つか見付け、参考にしました。
科学技術力に裏打ちされた経済大国の確実な復興には、成長産業の新たな選定や研究開発費の増額だけでなく、無駄の無い研究開発力の再生(早い研究開発速度の再生)も大事と考えます。不透明な時代、成長産業選定を間違えても、研究開発速度が早ければ、追いつき、追い越せます。 早い研究開発速度にはズバリの精度の正しいデータが必要だから、測定原理の正しい理解に基づくデータ吟味が大事、
加えて、計算原理に基づく吟味も大事です。
「中学生や小学生が納得する。」を目標に、日本が科学技術立国であった頃(旧世界)の測定値の考え方と有効数字計算のやり方を紹介します。
ズバリの精度の正しいデータを得るには、割る数の整数化ができないときの「小数÷小数」のやり方(アルゴリズム)など、算数の筆算の工夫が必要です。
ここで紹介する筆算は今の教科書のやり方と異なりますが、自己流ではなく、旧制の高等教育を受けた先生方に教えて頂いた考え方のやり方です。測定値を、近似値ではなく、値の不明な位を持つ実数と考えるやり方です。
有効数字をズバリの精度で定めることができ、中学生のうちに習得しておくと、高校の探究活動でも役に立つと考えます。加えて、開平法を図形問題の筆算工夫として教えて頂いたので、標準偏差や確率誤差などの統計量を含む様々な量の有効数字を、算数の知識だけで、ズバリの精度で定めることができました。
旧世界ではこれらの方法を知っている人が多かったと思います。毎日の研究開発が少し有利に進み、毎日の少し少しが重なり、研究開発速度の大きな差になったと考えます。
今は、学校で、一人一台、タブレットPCを持っています。使う道具が変われば、やり方も変わります。旧世界の考え方(ズバリ測りましょう。工夫しなさい。)を理解して、自分用のPCプログラムを作ってAIと共に活用すれば、一人でも三人寄れば文殊の知恵、研究開発速度が上がると思います。また、不確かな位を使った計算や不確かな位の次の位での四捨五入をしないので、科学技術者の倫理・モラル育成にも役立つと考えます。
(注意:定期試験や入学試験では、今の教科書に従い、測定値は近似値と考えて解答してください。)
*アナログ目盛りの目分量の解説へ(ものさしやアルコール温度計などの目盛りを読み取るとき、目分量でも測ることの解説。)
*「理科の四捨五入」の実例へ(半世紀前に教えてもらった、測定値を値の不明な位を持つ実数と考えるときのやり方です。)
*測定値の開平法の解説へ(平均値の推定やカイ二乗検定など、測定値を基にした各種統計量の計算にも応用ができます。)
・測定値2.25の開平法の解説へ(平方根1.50の「0」の導出過程も解説。ズバリの精度には、旧世界の方法がベストです。)
使う道具が変われば、やり方も変わります。以下は最近の工夫例です。
*最小目盛りの10分の1まで正しく読む工夫へ(ものさしとタブレットPCを使って、目分量を正しく読む工夫をしました。)
*古い電圧計(島津理化1987年)を用いた思考問題(「実験のスキル」とは何かの考え方も、今と昔で違いがあるようです。)
科学技術力再生は科学教育再生からと考えます。(ネオンランプ遊具の改良型)

量は単位とその単位で測定したときの値で表されます(例:時間12.3s、長さ12.3m、質量12.3kg、絶対温度273.15K )。「直接比較・間接比較・任意単位{・普遍単位(普遍単位は絶対温度だけだから、 国際単位が適語?)}」など、単位部分についての解説は分かりやすく詳しいですが、値部分についての解説はほとんどなく、その為、測定値の扱い方としては間違いとした方が良い「不確かな位の次の位での四捨五入」が教科書に載ることが起きたと考えます。 また、「・・・、下ろすの操作の繰り返し」という形式的な筆算の理解だけでなく、現実的内容を伴った筆算の理解も深め、それを自然科学に活用することが大事と考えます。 値部分中心に、日本が科学技術立国であった頃の測定値の考え方と有効数字計算のやり方を紹介します。
半世紀ちょっと前、実数としての量感育成の授業がありました。 カシオミニが発売される前でもあり、そのときは先生に評価されませんでしたが、電卓でかけ算するときに役立つと思うので、 「測定値(値の不明な位がる実数)のかけ算の工夫」を紹介します。 細かいことを音声で説明した解説ビデオはこちらです( ビデオのタイトルの「大阪万博70'」は誤りです。正しくは「EXPO'70」です。忘れていました。)。以下、電卓を使った「円周の長さの間接測定」を通して、実数はどんな数かを考えてみてください。
長さなどの量も円周率と同じ実数です。実数としての量感を持って計算ができるよう準備をします。
道具が変われば、やり方も変わりますが、正しく変えるには、量の実数としての理解が必要です。
数学との接続に限らず、理科や技術・家庭との接続も考え、普段使いの算数にしたいと考えます。
計算の見かけが同じことよりも論理が同じ(正しさ)を心がけて筆算を解説したいと考えています。
測定値を扱う上でダメなことを筆算でしないために、アルゴリズムの筆算から論理重視の筆算へ。
√ルート問題の例(中3):正方形の1辺が4.0mでした。この正方形の対角線の長さを求めましょう。
かけ算・わり算の筆算について(逆演算としての理解も大事、包含の乗除の見方・考え方で解説します。)
算数の小数(数学につながる厳密な値)と測定値では、数字が記されていない位の意味に違いがあります。
しかし、10倍や10分の1倍をするときは、10進数の仕組みから、どちらも小数点の移動だけになります。
この仕組みを利用して、かけ算・わり算の筆算について、筆算の仕組みを包含の考え方で統一して解説します。
わる数を整数化せずに「小数÷小数」の筆算ができるので、わる数の整数化ができない小数の筆算もできます。
「測定値を、近似値ではなく、値の不明な位を持つ実数と考えるやり方」には、必須の考え方です。
包含の乗除の解説ビデオ
[例題と解答] 筆算のかけ算とわり算の問題と解答です。
「25×23 と 575÷25」
「56×234 と 13104÷56」、 「56×204 と 11424÷56」、
「56×230 と 12880÷56」
「740÷32 と 32×23+4」、 「641÷31 と 31×20+21」、 「739÷32 と 32×23+3」
「7654÷32=239 あまり 6」、 「8765÷43=203 あまり 36」、
54321÷98=554 あまり 29
小数のわり算の筆算を包含除の考え方で解説します。
包含除の筆算は、値の記されていない位を含めたすべての位を使って計算し、余りを求め、商を上の位から一桁ずつ定める方法です。
包含除の筆算での小数点移動は、商を記す位置を計算しやすいように調整するための方法で、どうしても必要な手順ではありません。
わる数を整数化しなくとも良いので、道のりと掛かった時間を測定して、速さを間接測定するときの有効数字決めなどに役立ちます。
「単位量あたりの大きさ」を包含除の考え方で求める方法を解説します。
包含除の考え方で筆算すると、わる数を整数化しなくとも良いので、速さを間接測定するときなどに役に立ちます。ただし、
わられる数とわる数の単位が異なるので、同じ単位にしてから包含除します。(小・中学生向け。一般には無次元化後に計算。)

たし算の筆算の復習と測定値のたし算
算数の小数(数学につながる厳密な値)と測定値では、数字が記されていない位の意味に違いがあります。
計算では、この違いに注意が必要です。
かけ算の筆算の復習と測定値のかけ算
算数の小数(数学につながる厳密な値)と測定値では、数字が記されていない位の意味に違いがありますが、
10進数の仕組みから、どちらの小数(値)も、10倍や10分の1倍などをするときは小数点の移動だけになります。
この仕組みを利用して、筆算の一段一段の具体的意味が分かる、実際の測定に使えるかけ算を解説します。
・高校や大学で学ぶ有効数字の計算ルールは森先生から問題点が指摘されています。
参照:森貞雄「有効数字のあいまいさについて」 大学の物理教育 2015年 21 巻 3 号 123-125
・わり算でも、小学校で学ぶ算数の論理に従って計算した結果と
高校や大学で学ぶ有効数字の計算ルールに従って計算した結果が
異なることは起こります。以前、わり算の簡単な例を解説しました。
高校や大学で学ぶ有効数字の計算ルールに従うと、
0.99÷1.00=0.99
1.00÷0.99=1.0 となりますが、
小学校で学ぶ算数の論理に従って計算した結果は、
0.99÷1.00=0.99
1.00÷0.99=1.01 となります。
参照:「有効数字教育の変化とその影響」大学の物理教育 2015年 21 巻 1号 28-30

測定値のわり算(包含除)
もとの説明へもどる
算数の小数(数学につながる厳密な値)と理科の小数(測定値、ものさしや秤などを使って測った理科や技術・家庭で使う値)では、
数字が記されていない位の意味に違いがあります。測定値(秤などを使って測った値)を扱う上でダメなことを筆算でしないために、
アルゴリズムを覚える筆算から論理重視の筆算へ変えようと思っています。
(「たてる→かける→ひく→おろす」だけではありません。わり算の筆算アルゴリズムは他にもつくれます。)
理科の小数(測定値)のわり算では、逆演算(かけ算)による、商の末位の吟味が必要です。
塵も積もれば山となるので、理科の小数(測定値)のかけ算では、詳しくわかる段から足しました。
わり算は上の位から順番のため、それができないので、逆演算(かけ算)して、商の末位を吟味します。
☆理科の小数は割り切れない

算数の小数と理科の小数(測定値)の違い
算数の小数(数学につながる厳密な値)と理科の小数(測定値)では、数字が記されていない位の意味に違いがあります。

質量など、量は単位とその単位で量ったときの値で表されます。(例:炭素は12u )
概数になる範囲(算数とJISの四捨五入)

概数になる範囲の大きな違いに、はじめは衝撃を受けましたが、旧規格(JIS Z8401:1961)と比較・検討したとき、
この規格(JIS Z8401:1999)のまえがきと序文が「これは国際規格、もっと良い方法があるので考えなさい。」
とも読めることに気付きました。科学技術立国の復興のヒントと考えています。➔「理科の四捨五入」の実例へ

「ときなの算数教室」のはじまり
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平成29年告示の学習指導要領の算数編解説に「量の測定とは、ものの集合から実数の集合への関数」と記されました。「実数」という用語は平成20年の学習指導要領解説では使われていませんでした。 学習指導要領の改訂にあたって、改めて示された大事な考え方とも思いました。半世紀ちょっと前、量感教育は大小・多少の量感だけでなく、実数量感の教育も受けました。 形式科学的算数と自然科学的算数と両者を繋ぐ図形の柱のうち、自然科学的算数の柱が折れ、「ズバリ測る」ための実数量感の育成が困難になると直感しました。 1999年のJIS規格「数値の丸め方」のような、 日本が世界一の科学技術力を持った理由の緊急解説の一つと思いました。 大学紛争世代とその教え子世代に挟まれた世代であり、大学紛争世代の前の世代から、出会いの運の良さで、 私が受け取った考え方とやり方を次の世代に残そうと考えました。中学生や小学生が納得するを目標に解説します。
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半世紀以上前になりますが、使っている教科書の縦の長さの平均値が求められないことを知ったときには驚き、縦の長さが無数にあることに気付かされ、小学生なりに納得もしました。
そのときの先生が仰った通り、平均値の求め方(推定の仕方)は大学で習いました。大学では、高価でしたが、関数電卓もあるころに筆算を強いられ、小さい手帳サイズの電卓を使っていたら、見つかり、言い訳したこともありました。
昭和の時代にあって、今は無いことだから、このことも、日本の科学技術力の再生に役立つのではないかと考え、解説しました。
以下の方法は不要だから無くなったのではなく、知らないから無くなったと思います。知らないことは教えられません。情報教育の本格的な実践が始まった1990年頃、東京農工大の一般科の大学紛争世代の先生方は以下の方法を誰も知りませんでした。
多くの大学で、同様の状況だったのではないでしょうか。方法を知っている世代の先生方が定年退職されたため、無くなったと思います。技術開発速度にかかわる日本の強みを失った結果が今の日本と考えます。
「豆電球の電圧測定」の問題の正答率が1990年頃に比べて下がったことがわかり、確信しました。
欧米が強みを持っていた「PCとセンサーを接続した測定」の教育部分は進んでいますが、日本が強みを持っていた「ズバリの精度で測りましょう。」の教育部分は逆に後退していました。 (平成元年告示学習指導要領を受けた教職課程の実験課題作成など、1995年の東京農工大の改組前の一般科の物理学実験では、物理教室の一員として、中心的な役割を果たしていました。)
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「大学版の平均値の求め方」のユーチューブ動画へ。
「正方形の図形」と「10進数の性質」の問題として、開平法を算数的に理解する方法です。
アルゴリズムとしてではなく、ひき算する正方形の面積が開平する値と同じ面積になるよう、ひき算する正方形の辺の長さを上の位から一桁ずつ定める方法として、中学校で習いました。次の位を定める鍵型の面積計算では10進数の性質の復習もでき、中学生向きの方法と思います。
「ズバリの精度で測る(ズバリの精度で有効数字を出す)」には、数学的な考え方だけでなく、算数的な計算工夫など、様々な見方・考え方が大事と思います。
「開平方の原理」解説動画へ。EXPO'70のころの算数の図形の問題(筆算の工夫が大事)としての解説。

「測定値の平方根の求め方」の解説動画へ。 測定値2.25の平方根がズバリの精度1.50と算出されることの解説動画へ。
開平する値(値の不明な位を持つ実数)とひき算する正方形の面積が同じなるよう、ひき算する正方形の辺の長さを上の位から一桁ずつ定めます。動画にすると、平方根の有効数字の計算原理がイメージとして理解できます。
また、測定値の開平の場合は、余り面積の確認用メモを取っておくと良いです。一桁定めるごと、一段一段、精度の良い方を四捨五入してからひき算するため、塵も積もれば山となり、余り面積がズレルこともあるので。
(メモは学生実験中に巡回してきた年配の先生から教えてもらいました。)
以下の「平均値の求め方」は、ものさしやノギスでツルツル十円玉の直径とギザギザ十円玉の直径の平均値を測定することを想定し、
高校生を対象として、以前、作成したものです。誤差(偶然誤差や系統誤差)の解説は測定原理とセットでの解説でしたが、小学校で
使用する天秤が上皿天秤から電子天秤へ変わったように、高等教育で使用する教育用の測定機器もブラックボックス化したためか、
誤差論の解説だけが独り歩きするようになりました。
以前、区間幅の計算に用いていたt分布表はこちらです。表から、母平均の区間推定と確率誤差の関係を考えることもできます。
使う道具が変わるとやり方も変わります。小学生からPCを使っているので、表からエクセル関数へやり方を変えました。測定値から、
直接、区間推定するエクセル関数もありますが、値の不明な位を持つ実数としての測定値を教えるには不向きと考えました。
考察力に影響が出るので、大小多少の量感に加えて、値の不明な位を持つ実数としての量感を育むことも大事と考えます。
*測定値を基にした統計量には値不明の位が生じることが筆算で分かるので、統計量を使っての考察練習の前に如何でしょうか。
資料
*量の測定は算数で習いはじめますが、現在、値の部分が説明不足になっているように思います。
「量の測定とは、ものの集合から実数の集合への関数」(算数編35頁より)と思いますが、
量の測定における、近似値の使い方や間接測定(間接比較とは異なる)の解説などに
問題があると思います。また、「実数」という用語は平成20年の学習指導要領解説では
使われていませんでした。「量の測定とは、ものの集合から実数の集合への関数」という
考え方は、学習指導要領の改訂にあたって、改めて示された大事な考え方とも思います。
値の部分は、大小や多少の量感に加え、実数としての量感を育むことも大切と考えます。
質量の定義がプランク定数なるなど、科学の進歩に伴い、単位の正しい理解にも値部分の
正しい理解が必要であり、単位と値のバランスのとれた学習が必要になります。