SFとファンタジー


大人になった最近になってこそファンタジーを読む。もとをたどればハリーポッターシリーズだ。ところが少年時代にはファンタジーになじみがなかった。よく読んだのは推理小説とSFだった。

SFにはまったのはいつの頃だろう。中学生のころにNHKの少年ドラマシリーズでやっていた「タイムトラベラー」に夢中になった。とくに主人公役の女の子(芳山和子=島田淳子=浅野真弓)に夢中になった。筒井康隆の「時をかける少女」をドラマ化したものだったが、たぶん最初に読んだのは原作ではなく、そのノベライゼーションだったように思う。友人(福島、あだ名はオクメ)の姉が持っているというので、借りて読んだ。時をかける少女も読んだが、筒井康隆にハマったは大学院生の頃に筒井康隆全集が刊行され始めてからだ(七瀬に夢中になった)。

中学生のころには小松左京の「日本沈没」が映画化されて小説もブームになったので読んだ記憶がある。当時伊丹市に住んでいたが、伊丹の昆陽池が地震で氾濫するとかの描写があったのが印象的。それから小松左京にハマったのだろうか?

(映画「日本沈没」がいつ公開されたのかを調べてたら、なんと今年の夏にリメイク されるようだ。主役に草彅剛と柴咲コウ。配役がちょっと「黄泉がえり」的ですが、それならば沈没までの経緯をスペクタクルとして描くより、沈没後の日本人にあり方について描いてほしいと思うのです。沈没に焦点をおくと単なるパニック映画で、最近では「宇宙戦争」的にならざるを得ない。原作の意図だった沈没後に焦点をあてるとなると、パニックの過程の描き方が異なるだろう。そうだとしてもその主題は「デイ・アフタ・トゥモロー」にパクられた感がある。きっと映画的には成功しないだろう。)

それとも最初に眉村卓にはまったんだっけ?
星新一はSF的だけどショートショートだし、ちょとちがうかな。
アーサー・C・クラークは映画「2001年宇宙の旅」を見てからだから20歳以降だろうし、
フィリップ・K・ディックは映画「ブレードランナー」を見てからだから、もう少し後の筈。
平井和正の「幻魔大戦」は大学生のころ、家庭教師先の高校生に借りて読んだ。
同じ高校生に借りて読んだ「機動戦士ガンダム」のノベライゼーションのなかに出てくるSF共通世界観には一定の理解があった。というかSFの定石をつかってるなあと思ってたから、それ以前に結構SFにはまっていたんだろう。

いずれにしてもSFは好きだったが、ファンタジーはあまり読まなかったのだ。ファンタジーはどちらかというと過去の物語であり、SFは未来志向。未来が好きだったんだなあ。

ということは今は懐古趣味に陥っているということかもしれない。ちょと危険。


月 - 2 月 20, 2006   02:47 午前