Macと同い年


研究室のMacのスクリーンセーバーは「20世紀ボヤージ」。ずっと以前に学生から旧バージョンを教えてもらったのだが、とても気に入って、新バージョンになったときはすぐにダウンロードした。

20世紀ボヤージの詳細は「未来派図画工作 」webサイトをみてください。昔NHKの番組で「映像の世紀」というのがあったけど、あれはとても素晴らしいドキュメンタリーだった。そのタイトルロール画面(加古隆の音楽が印象的)のように、歴史的事象を現した文字列が画面内を浮遊しながら次々と画面にフェードインしてはフェードアウトしていき、しばらくすると、格言的な文の引用が表示されるというもの。とても気持ちのよいスクリーンセーバーだ。

Tigerに付属するスクリーンセーバーに、RSS Visualizerというのがあるが、その表示の仕方がまるで「20世紀ボヤージ」だったのは驚いた。

でも面白いことに、20世紀ボヤージは新しいバージョンで、このRSS Visualizerの機能をとりこんで、最新の情報を20世紀の歴史事象のなかに織り込んで表示することができるようになったのだ。

そのスクリーンセーバーが1984年を表示したとき、「あ、わたしの生まれた年」と学生がいう。「へえ、Macと同い年やん。Macはこの年の1月22日に生まれた」「わたしも1月」「すばらしい」(=タンなるあいづち)

1984年ってのは、ジョージ・オーウェルが書いた小説の年であり、そこで描かれた全体主義が支配する未来社会が実現している年でもあった。その映画の映像を使ったAppleのCM映像は有名だ。専制君主の映像が映し出される画面に向かってiPodをぶら下げた女性ランナーがハンマーをなげつけ、世の中は光にあふれるというもの。反骨の精神で誕生したMacだけじゃなく、そのMacに宿った精神そのものをApple社が引き継いでいくことを印象づける映像だった。

その未来社会の年をすぎてもう22年が経過している。MacはPowerPCの呪縛から逃れて速度の枷を解き放つ。Mac miniの現行機種が終息になったそうだ。MacBook Pro、iMacときて次はMac mini のインテル化のようだ。

全然関係ないけど1984年頃を過去から未来としてみていたものに「謎の円盤UFO」がある。そこでは、1980年、既に人類は地球防衛組織シャドーを結成していた。シャドーの本部は、イギリスのとある映画会社の地下深く秘密裏に作られ、日夜謎の円盤UFOに敢然と挑戦していた。ハズなのだが。


火 - 2 月 14, 2006   11:00 午後