なんとなくソフトバンク


やっぱりiPhoneは魅力的と書いてて、iPhoneの魅力がインターネット利用環境にあることに気づいた。インターネット利用を促進したいソフトバンクの意向とiPhoneのコンセプトが一致するから、ソフトバンクとしてはどうしても発売したかったということなんだろう。

対してドコモは、iモードにはじまる日本独自のケータイ市場のなかで一人勝ちしてきて、そこから脱却したくなかった。あくまでも現状のケータイ市場で勝ち続けたいという気持ちなのかもしれない。電電公社時代から延々と引き継がれる悪しき体質なのかもしれない。

そういえば、ISDNという低速の通信網を独占的に展開してたところに、ソフトバンク(ヤフーBB)が既存電話回線をつかったADSLで殴り込みをかけてきたことがあった。結果、ユーザーはADSLに殺到した。

既存の枠組みのなかで利益を得ている場合はできるだけそれを壊されたくないし、自ら壊して新しい枠組みを創り出すということはまずないだろう。ドコモは既存のケータイ市場での自社が利益を得るしくみを壊されたくない。

iPhoneの発売をソフトバンクがプレス発表したとき、ドコモじゃなくてよかったと感想を書いたが、それは多分にそういう企業体質を感じからに他ならない。

ソフトバンクは、機種別パソコン雑誌を発行していた時代から、先を見越した事業展開が上手い。ADSLのあとは、ケータイ事業に参入し、ケータイ料金体系の破壊(既存の利得権の解体)を行い、インターネットとの融合を図ろうとしている。iPhoneはまさにそれにぴったりのツールなのだ。

なんとなくソフトバンクでよかったと思ったのは、そういうことだったわけだ。


木 - 6 月 26, 2008   01:17 午前