古いWindowsパソコンを使い続ける難しさ


昨年末、立て続けに古いWindowsマシンの不具合を調整したのだが、パソコンに詳しくない人への配慮のなさに唖然。古いパソコンを続けるためにはパソコンに詳しくなければならないようだ。使いやすいパソコン環境を確保するには、つねに最新マシンを最新環境で使わないといけないのだろうか?

まずカミさんの実家のWindowsMeのノートパソコン(NEC製LaVie Cシリーズ PC-LC700J64DR、2001年製)。

最新の年賀状ソフト「筆王」(ソーネクスト)をインストしようとしたら、まず古いバージョンを削除せよ、との指示にしたがって作業したら、Meには対応していなくてインストできなかった。新旧バージョンとも使えないので、なんとかしてほしいという依頼。パッケージには2000以降に対応と書いてあったけど未確認で作業したようだ。

まず、旧バージョンを手動で削除しないとインストできないのが理解に苦しむ。筆王だけの問題かもしれないが、インスト時に削除するとか、同居するとかできないのだろうか? トラブル発生のもとを自らつくっている。

手動削除は仕方がないとしても、その指示を出す前に、インスト先のパソコンのOSのバージョンをチェックすべきだろう。

もし、これがWindowsソフトの一般的なインスト方法だとしたら、なんともユーザーに不親切なWindowsの世界。

実際には旧ソフトを再インストールするだけで解決した。損害はそれに費やした時間のみで、住所録データは安全だった。再インストールなんて簡単なことだが、上記のような失敗をした初心者ユーザーには、さらなる失敗を恐れて、それができない。そういう配慮がない。

古いパソコンを続けようとする側に問題があるのだろうか?

WindowsMeがソフトメーカーの対応からはずれたのは、Microsoftがすでにサポートを打ち切ったからのようだ。本家本元がサポートを打ち切るとソフト会社も対応しかねるのは当然だろう。Microsoftには世界に多大なるOSを提供してきた責任をもってもらいたい。

このように書くとAppleは違うのかと思われそうだが、AppleだってOS9のサポートは打ち切っているし、セキュリティアップデートが提供されるのは前バージョンのOSまで。Microsoftだけを非難しているわけではないが、出荷量からすると10倍以上もちがうはずなので、その責任はAppleより大きいのではないか。いや、逆に出荷量の多さから、簡単に過去と決別できず、ずるずるとMS-DOSの名残りさえ引きずってきたので、かえって混乱をきたしているのかもしれない。

Appleの場合は、古いマシンはハードウエア自体がMacOSXに対応していないので、新しいソフトを使うことにあきらめがつく(といっても無理してベージュG3をMacOSX10.3(Panther)で使ってきたのは私です)が、いまだにOS9を使い続けなければならない環境の人もいることは、考慮してもらいたい。

パソコンを家電製品と同じように扱おうとするメーカーの姿勢に加えて、OSを提供をしているAppleもMicrosoftもできるだけ早くサポートを打ち切りたいようだ。ソフトがなければただの箱といわれるパソコン、古いユーザーが古いマシンでも簡単にアップデートしながら使い続けられるようにしてほしいものだ。


日 - 1 月 6, 2008   03:53 午後