ターキッシュ・ディライトは甘さが歯にしみる


先週の木曜日、夏休み明けの学生がトルコ旅行のお土産といって持ってきたお菓子。白い粉をかぶった3cm角程度の立方体状のおもちのようなお菓子。四角い箱にぎっしりと詰まっていた。

箱には、Turkish Delightと書いてある。ターキッシュ・ディライト。そう、映画『ナルニア国物語(ライオンと魔女)』に出てきたお菓子だ。学生はそのことを知らなかった。

友達と映画をみてきた亮佑が「エドモンドが魔女と最初にであったときに、食べさせてもらったお菓子はなんやった?」と聞いてきたことがある。先に小説を読んでいたパパが「プリン」と答えたら、どうも映画ではそうではなさそうだった。そのお菓子のおいしさの虜となったエドモンドが、もういちど食べたいばかりに魔女のいうままになるというお話。後から晃志と一緒に映画をみて、そのお菓子がターキッシュ・ディライトだと知る。ずっと気になっていた。

学生は甘すぎて食べられないと評していた。ひとつ頬張る。もちもちした噛み応え。頬張った直後は程よい甘さだが、噛むと甘みがにじみ出てくる。確かに甘い。甘さの具合が日本的でない。欧米の甘さ。しかも噛めば噛むほどに、これでもかというほどに甘さが滲み出てきて、歯にしみる。飲み物なしで食べるのは苦痛にさえ思える。甘い。トルコのお菓子はみんな甘いと言っていた。

日本ほど食文化が豊かではないイギリスで、ターキッシュ・ディライトはその濃厚な甘さゆえに、きっとエドモンドくらいの子どもが虜になる代表格のお菓子だったのだろう。魔女が子どもの心を取り込むのには十分なお菓子だったと理解。


土 - 10 月 6, 2007   02:09 午後