100円でパソコンは買えますが…


100円でパソコンは買えますが、かっぱえびせんは買えません。長男の亮佑が、帰宅途中にコジマでパソコンが100円で売っているのを見つけた、と大はしゃぎで電話してきた。

「買っていい?」
「100円やったら買っていいよ。けど100円でまともなパソコンが売っているわけがないやん。ケースだけとか、だまされてんのちゃうん? お買い得パソコンやったらすぐに売れきれるやん。」
「何度も店員に確かめたから、ほんまもんやって。何台も置いてあったし、この時間(土曜日のお昼)にまだあってんから、いまから行ってもあるって。」
「ほな自分で買ってきたらいいやん。」
「でも不安やから、いっしょにきてえなあ。」

帰ってくるまで家で待っているという。パソコンの名前もスペックも詳細は何もわからない。パンプやチラシさえ持って帰ってきていない。お店まで行って確かめるしかないだろう。ちょうど帰宅するところだったので、1時間くらい待ってもらう。

帰宅するとすぐに「早く買いに行こう」とせがまれた。「そんなに急ぐんやったら一人で買いに行っとけばいいのに」というと、やっぱりスペックなど専門的なことが分からないので一人で行くのは不安なのだ。

二人でお店に入ったとたんに目にはいったイーモバイルの文字。そういえば、コジマはイーモバイルと提携して、ノートパソコンを100円で販売するという記事(http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0710/kojima.htm )をどこかで読んだ気がする。うっかり忘れていた。

「ほら、まだ売ってるやん☆ これこれ! 買ってな☆」とうれしそうな亮佑。この時点ですでにパソコンを手中にしたと思ったことだろう。

確かに44800円のノートパソコンが「今だけ100円」になっていた。しかし、事情を察したパパは即座に「これはあかん」と亮佑にいう。「なんで?」きょとんとしている亮佑。

寄ってきた店員に「接続契約料はいくらなん?」と質問。店員は、「初期費用等すべてなしで、月々これだけです!」とイーモバイルとの費用をみせてくれた。2900円だった。

「これならiPhoneのほうがいいやん」と言っても、まだ亮佑には理解できていなかった。

しかし店員は、iPhoneよりアクセスが速いことと画面が大きいことを一生懸命に説明しだした。画面が大きいといっても800x480ドットではパソコンとしては狭すぎる。要はどんな使い方をするかが問題だ。

亮佑にこのパソコン価格のしくみを説明するが、なかなか納得できない。ケータイ電話が0円で売られているしくみを説明して、ようやく納得する。

つまりイーモバイル接続を必要としないのに、このパソコンを買う必要性は全くないということ。自宅は光通信で接続しているから、自宅でネットするだけなら別途余計な通信費用がかかることになる。仮に月々3千円とすると2年間で7万2千円。ならば、もっと日常的に使いたい機能がついた7万円のパソコンを2年割賦で買う方が得になる。

ということを説明して、ようやく100円パソコンをあきらめてくれた。

というわけで亮佑は、ケータイ電話などの商品の売り方と、商品価格の価値の見定め方を勉強しました。

そのあと、iPhoneを二人で少しいじくって、通信速度が極端に遅いことを確認した。ほとんど瞬時にwebにアクセスできるイーモバイルに対して、なかなか画面表示されないiPhone。じれったくてキャンセルしてしまう。それでも我慢して接続しなおして表示されたsafariの画面も通常のPCサイトをみるには小さすぎる。これはやっぱりiPod+ケータイ電話と考えたほうがいい。

今後はきっと、日本のケータイサイトのようにiPhoneに特化されたwebサイトが出てくることだろう。


土 - 8 月 23, 2008   09:32 午後