フリージアピアノ発表会2008


昨日、無事ピアノ発表会が終わった。今回の発表会の目玉は、音の絵本(?)「くるみ割り人形」。以前にも上演したことがあるが、「くるみ割り人形」の物語を子どもたちが朗読して、その合間にピアノ演奏をするというステージだ。

今回は照明による演出(ホリゾントだけだけど)やBGMも加わって、前回よりもバージョンアップ。オープニングは「小序曲」が流れるなか、舞台幕前で出演者が会場にクラシックバレエ風にあいさつ(会釈)して幕の中に入っていく。これは、クララのクリスマスパーティのお客様という設定で、バレエ上演時の演出をいただいたもの。また、前回は演奏会後のビデオ編集でエンディングを演出したけど、今回はそれを舞台で実演。BGMに「終幕のワルツ:アポテオーズ(グランド・フィナーレ)」をながして出演者(朗読と演奏)を紹介して挨拶した。

ピアノ演奏に加えて、カスタネットやグロッケンで演奏の色彩的広がりを加えていたが、「スペインの踊り」のカスタネットは、クラシックバレエの先生による振り付けが優美だった。

「くるみ割り人形」は誰でも知っている有名な曲だけど、クリスマスの夜のお話であることは案外知られていないのではないだろうか。私自身、詳細な話は、前回上演するまで知らなかった。ヨーロッパではクリスマスが近づくとバレエがよく上演されるらしい。日本における第九のようなものだそうだ。季節はずれのお話だが、楽しい曲だし、このような演出をすると弾いている方も楽しいじゃないだろうか。

そのほかの演奏では、今回の出色は「エリーゼのために」だったように思う。この有名な曲を飽きずに聴かせてくれた。なかなかの演奏だったと思う。決して技巧的に優れている訳でない。まちがいもいくつかあった。しかし、情感のこもったいい演奏だった。この演奏に限らず、全体に音楽に表情があり、音楽を楽しんでいるという雰囲気がつたわってきた。だから少々の演奏ミスが気にならない。ちょっと不思議な気持ちにさせる発表会だった。

我が子たちもしっかりと演奏した。先週、演奏会に出たくない、(練習できてないから)今らからやっても遅い、といって泣き出したくせに、気を取り直して少しは練習したみたいだ。とくに晃志の「三拍子のジャンプ」がよかった。

さて、今回の演奏会で特筆すべきは、音響効果。亮佑が担当したが、打ち合わせはリハのときだけ。だからリハのときは、どうなることかとみんなを心配させたが、本番ではばっちり。ただ朗読にかぶせるBGMの音量が大きすぎて、朗読がきこえない場面もあったけど、それは中2という年齢に免じて、ご愛嬌ということで…

音響効果はCDにまとめて持参する。伴奏くんなどのMIDIデータをあらかじめCDに焼いておいて、操作の手間を省いている。実はそのデータは、演奏のテンポを前日までに最終決定するというので、ほぼ徹夜でつくった。といってもあらかじめMDに録っておいた音をMacに録音し直して、CDにするだけ。

大変だったのは「くるみ割り人形」の音響。朗読のBGMと演奏の伴奏くんデータを1枚のCDにまとめたのはいいが、あらかじめつくっておいた朗読のBGMは、ママの朗読にあわせて作ったので、生徒の朗読だと尺があわなかったのだ。それを前日まで忘れていた。あわてて作り直すした。といっても、生徒の朗読は録音していないので、長めにつくっておいて、当日操作でフェードアウトしてもらうしかない。

iTunesのプレイリストにまとめてCD制作した。だからついでにiPodも持っていった。会場の音響装置にiPodが接続できるなら操作するほうが楽だとおもったからだ。実際そうだったので、リハではiPodを使ったのだが、なぜか1曲だけ中身が入っていないのがあった。タイトルは表示されるのに、プレイするとすぐに終わる。こんなトラブルはじめてで原因がわからない。そうこうしているうちにリハは進行する。CDにはちゃんと録音されていたので、結局CDで進行。本番もCDをつかった。

リハの時間を音響効果に割いたので、自分の持ち分のビデオテストをする時間があとになった。アングル決めて、リハの様子を撮影した。1部は90分ちかくあるので、DV60のテープではLPモードでぎりぎり。巻き戻して撮影内容を確認して、びっくり仰天!! 画面を上下に8分割して1つおきに灰色の帯がはいった状態。これは、春のコンサートのときの我が家のビデオカメラの状態。今回は、もっと性能のいいカメラを借りてきたのに、なってこった。今まで何ともなかったのだろうか? じゃなぜ今、このときに? ひょっとして生テープの保管状態が悪かったからか? クリーニングテープでなおるだろうか? 

など、相談する相手もなく一人で思案。開演まであと50分と迫っていた。もしこのままビデオ撮影できないと大変なことになる。といっても、もうこの時間になって代わりのビデオカメラを調達するのは無理だ。会場の地階のスーパーにはDVテープはあったがクリーニングテープはなかった。とりあえずテープも新調しておいた。そして会場のビルを出て近傍の電気店を探して彷徨うこと10分。ようやく見つけた小さな町の電気店に、さいわいにもクリーングテープがあった。980円。いそいでもどって、カメラテスト。クリーニングを数回くりかえすと、ノイズが消えた。助かった。開演まであと15分。いそいで弁当を食べに楽屋に入った。

もうひとつ準備不足だったのは、デジカメの電源。何も考えずにデジカメを使っていたら、3部のはじめで電池切れしてしまった。ダマシダマシ撮影してみるも、ついにダウン。昨年は大丈夫だったのだろうか、充電池がへたって3時間もたなくなった。


月 - 7 月 14, 2008   02:19 午前