爆睡


学生時代、徹夜で課題提出を終えたあとに延々と寝続けることを「爆睡」と言っていた。よっぽどのことがない限り目覚めないくらい深い眠りに陥ったものだ。この歳になって辛いことは、徹夜明けなどで疲れて猛烈に眠たいのに、爆睡できなくなったことだ。昨年後半くらいから、そうなってしまった。運動能力だけでなく、眠るための体力も衰えたということだろう。

爆睡できないと、眠ったという満足感はないし、疲れはとれていないし、眠気もとれていない。なのに、布団のなかにいても再び眠ることができなくて、結局起きるしかない。けだるい休日の朝。なんとなく一日が無駄に過ぎて行く様な気がする。

先週の日曜日、亮佑は中間考査の最中で、試験勉強に精をだして(のかどうか知らないが)、寝不足が続いていたようだ。朝、9時頃、いったん起きたものの、再びベッドに戻ると、延々と夕方まで爆睡していた。ママが何度も起こそうとしたが、まるで反応しない。またこれで深夜まで起きていて、翌朝起きなくなるので困るといいながら、だんだんヒステリックに怒鳴り出す。

一方、パパは爆睡できることを羨ましく思うので、そのまま放置した。寝だめはできないが、寝不足を解消しておかないと、次のステップにすすめないと思うからだ。とかなんとか理屈は捏ねることができるが、要は、爆睡仲間の温情といったところか。むしろ爆睡できる亮佑を羨ましく思う。

そして、昨日も遅くまで起きていた亮佑は、今朝、いつものように起きないばかりか、もう家を出ないと行けないはずの時間になってもその気配がないので亮佑の部屋を覗いたら、パジャマのまま床に倒れ込んで寝ていたらしい。「何考えてんの!」と罵声が聴こえてパパの目が覚めた。しかし、まあなんとか間に合う時間に家を出て行った。

そして、お昼すぎに帰宅した亮佑は、すぐにベッドに入ったらしい。そのまま延々と寝続けた。パパが帰宅したのは9時頃。「さっき起きたばっかり」とあきれかえるように報告するママ。昨日は遅くまでよう勉強した証拠なんちゃうん? と思ったが、口に出すとまた機嫌を損ねそうなので黙って聞いていた。

爆睡できる亮佑が羨ましい。


水 - 5 月 21, 2008   11:24 午後