さんちか、うめちか、どうちか


地下鉄海岸線を三宮花時計前で降りると、改札を出たすぐ前は、以前佐渡裕のヤングピープルズコンサートを観に来た神戸国際会館の地下。ほら、きたことあるやんか、とパパ。さて、次はどこに行くと、亮佑に聞くと「ポートライナー!」と言って、そそくさと歩き出す。

ポートライナーの三宮駅は、JR三宮に隣接してすぐ東側にある。だからそのまま「さんちか」をまっすぐ歩いて突き当たりを右に行けばいいとおもっていたら、亮佑はいきなり阪神三宮に向って折れる。

そういえばさっきからずっと、帰りは阪神で帰ろうや、とおねだりしていた。阪神電車に乗りたいのだ。阪神は、ずうーと以前、甲子園球場に連れて行ったときにしか乗っていないし、覚えていないのだろう。

結局、阪神の駅では何することもなく、阪神の改札口から溢れ出てくる人混みにもまれながら、JR・ポートライナー方面へと向った。

ポートライナー三宮駅は階段を上がって2階に改札がある。JRから階段を上がりきったところに駅務員室があり、遅れて上って行った我々がつく頃には、亮佑は中にはいって時刻表をあさっていた。亮佑の目の前には女性の駅務員が二人いたが、亮佑はものともせず、ひたすら時刻表を抜き取っていた。どの駅でも友達の分もあわせて5枚ずつもらうようだが、ここでは全駅の時刻表がおいてあったようで、時間がかかった。

ガラス張りの室内は外からよく見える。中にいた駅務員も外で家族が待っているということに気づいたのか、こちらをチラチラみながら、亮佑を見る目が、少し微笑ましそうな感じに変わった気がした。

「ちゃんとお礼言ってきたか?」
「うん、ゆった」
「もらうときも、一言いうたやんなあ」
「うん、ゆった」

先ほどの地下鉄の件があるので、少しは気遣うようになったのか? と思っていると「いつもちゃんと言ってからもらってんで」という。JR三宮でも時刻表をもらってきて、この日の亮佑の収穫はおおきかったのでは?

「阪神で帰ってくれるんやんな?」と亮佑。
「阪神なんかで池田いかれへんやん」とママ
「梅田までいかんでも、今津線に乗換えたら西宮北口経由で近道できるけどな」とパパ
「そうしよう!」と亮佑。しかし、疲れたパパは早く帰りたい。
「もう遅いからやめよっか。それよりなんか食べようか。」

といってもパパとママはあまり空腹ではない。おそばとか良いねんけどと思っていたのはパパとママ。いろいろウロウロして、さんちか、に戻ることにした。

さんちかって三宮地下街の略やで、というと亮佑がおどろく。梅田は「うめちか」で、堂島は「どうちか」とか言っていると、「うめちかってあるん?」と亮佑。そういえば、今はホワイティ梅田っていうんだっけ?


火 - 3 月 25, 2008   11:43 午後