海岸線はリニアモーターカー(神戸クルーズ番外編)


リニアモーターカーというのは、てっきり超伝導の浮遊式の列車のことだと思っていたが、どうもそうではないらしい。亮佑のほうがリニアモーターカーについては詳しかった。しかし、どうして動くのかまでは知らない。

リニアモーターカーというと次期新幹線という印象が強いので、てっきり電磁力で浮いて走る列車だとばかり思っていた。そもそも、リニアって何?

というわけで、帰宅してすぐに調べてみた。

リニアとはlineの形容詞で「直線の」という意味らしい。電気モーターは車軸に回転力を与えて線路との摩擦によって推進力を得るが、リニアモーターは、電動モーターの回転体を直線上に引き延ばしたようになっていて、直接推進力を得るということだ。

一般にリニアモーターカーとしてよく知られているのは、磁気浮上式と呼ばれる方式(JR)。神戸の地下鉄は鉄輪式モーターカーと呼ばれるもので、大阪の鶴見緑地線が開業の1990年に日本で最初に導入した方式だそうだ(wikipedia)。神戸の海岸線は、東京の大江戸線(91年)についで3番目の2001年に開業している。

線路の間に敷かれた鉄板は「リアクションプレート」と呼ばれるもので、車体側の電磁石によって磁気を生じさせ、進行方向に引き寄せるように磁極を変化させて、車体そのものを引っ張るというもの。車両部分に回転動力系がないので静かだが、リアクションプレートと車両との間のスキマが大きいので、電力を多く消費するとのこと。ただし、普通の電車とくらべてどのくらい多く消費するのかは、しらべても分らなかった。

一方で、車両の低床化が可能で、コンパクトになるので、トンネルの径を小さくできて、工事費を大幅に削減でき、工期も短縮できる。

思うに、初期費用は安いが、運行にはお金がかかるという感じ。いずれ、技術が進化して、鉄輪式リニアモーターカーの時代になるのかもしれない。

その、リニアモーターカーがホームに入ってくると、亮佑は降りる人がまだ降りきっていないうちに、車内に飛び込んだ。それを目の当たりにして、パパはプッツン切れた。

「こら! そんなことするヤツがいるから鉄道マニアは嫌われるんや。はた迷惑やし、危険やろ。運行に支障きたすかもしれんやないか。鉄道マニアしたかったら、ちゃんとマナーを守もれ。」

人目も気にせず、叱りつけるパパ。

社会性のない人間は嫌いだ。わが子には最低限のマナーを身につけてほしい。


月 - 3 月 24, 2008   03:49 午前