晃志はゴールキーパー


今日、帰宅すると、晃志がゴールキーパーをするとママがいう。うちのママは、サッカー日本代表の川口能活のファンだ。うれしそうなママに対して晃志の表情は暗い。

「ゴールキーパーなんて、いやや。」
「なんで? ゴールキーパー、かっこええやん。」
「いやや」
「ところで、なんの試合するん?」
「ドッジボール」
「ドッジボールのゴールキーパーってなにするん?」
「ゴールキーパーちゃうねん、ボールキーパー!」
「ん? ボールキーパーって何?」
「ボール拾いに行くねん」
「ん?」

ママが子ども会のドッジボールの試合に関する配布物を持ってきてくれたので、みてみると、印刷された数枚の資料のオモテに「ボールキーパーを引き受けてくださってありがとうございます」と書いてあった。ボールキーパーは、試合中、コートからこぼれたボールを拾ってきて、副審に渡す係のことだった。

「晃志、頼まれたん?」
「しらん。勝手に決まっててん。」

よくきくと、晃志もしらなかったのだが、ママに子ども会から電話があって、晃志君にボールキーパーを頼みたいのですがよろしいですか? といわれたので、川口をイメージしたママは、二つ返事で了承したという真相があきらかになった。ママは、ドッジボールでゴールキーパーって何するんやろうと思ってたらしい。

要は、ドッジボール大会の試合にでるのではなくて、大会運営スタッフになってくれということだったのだ。晃志のともだちはラインズマンだそうだ。子どもは、主審や副審にはなれない。

ラインズマンは、線からはみだしたかどうか、ずっと注意してど見とかなあかんから大変やぞ。それに、副審にボールをわたすボールキーパーは、副審のつぎにエライ役やん。

といって、晃志をおだててみた。


土 - 6 月 23, 2007   11:30 午後