両親の夢をみた


昨日、学生につきあって明け方まで仕事をしたあと、仮眠。仮眠のときは部屋の照明をつけたままにして寝る。母の夢を見た。

母は何か健康器具の街頭お試しコーナーか何かに参加していた。パイプ椅子にすわり、呼吸器のようなものを口にくわえて、吸っていた。

母は弟(次男)の結婚式・披露宴の打ち合わせで新神戸オリエンタルホテルに両家が集まったとき、過換気症候群で倒れ、救急車で病院に運ばれて、集中治療室で一夜を過ごしたことがある。更年期障害と弟が家を出て行くという不安からくるストレスが原因だったのだろう。しばらく紙袋が手離せない日々が続いた。過呼吸に陥ったときには、紙袋を口にあてて、自分が吐いた息を吸うことで、二酸化炭素の吸引量を保つようにするためだ。

夢のなかで呼吸器を口にあてていた母は、いきなり過換気症候群でパニックにおちいったようになった。健康器具のデモンストレータの男は、それでも母を押さえつけて、器具を離そうとしない。ボクはその場に駆けつけて男に詰め寄った。男はボクの胸元を鷲づかみにして恐ろしい形相で睨みつけてきた。声がでなかった。苦しかった。しかし助けを呼ばないといけない。そう思ったが、声がでない。

ふと近くに交番があることを思い出した。力を振り絞って、大声で叫んだ。「おまわりさーん!」

自分の声で目が覚めた。夢だった。息が荒れていた。台所にいたカミさんが怪訝そうに、なんか言ってたわよ、という。言葉にならない声だったのかもしれない。

おちついてもう一度寝直した。家の中に母と父がいた。さっき見た夢とはまったく異なる状況。父が、うちの家計状況を心配して、いったいどないなってんねん、と怒鳴られた。怒鳴った父は、ボクよりずっと背が低くなっていた。そういえばいつ父の身長を超えたのか覚えていないが、並んで立って父の方が背が低かったとしても、ボクのなかでは父のほうが背丈があるハズだった。父の威厳というのが示す感覚がそこに現れている。

しかし、夢の中で怒鳴りつけてきた父は、ほんとうに小さかった。父のそのままの姿恰好で、子どものように背が低くなっていた。ショックだった。父は父のまま威厳を保ってほしいと思った。家計が苦しくてうまく行っていない状況もあって、へなへなとその場で両膝をついて、泣き伏せてしまった。号泣したら、目が覚めた。

夜、仕事がおわってから、電話した。二人とも代わり映えなく元気だという。ただ父は、歯が尖ってきて、口の中を切って痛いといっていた。

「そりゃ、虫歯やんかあ、はよ病院いってなおしてもらわんなあ。」


土 - 6 月 9, 2007   11:36 午後