適当な読解力


先週、晃志が塾の国語テストで非常に悪い点数を取ってきてママが驚いた。漢字はほとんどできたのに、読解問題がほとんどできていなかったのだ。

土曜日に晃志と二人で留守番してたときに、どうして解けなかったのかをきいてみた。

国語の設問が、「適当なものを選びなさい」となっていたからだそうだ。晃志はこの「適当」の意味が分からなかった。「適切」ならわかったらしい。塾の先生にその意味を質問したら、「それも自分で考えなさい」と言われたそうだ。晃志の場合、そんな風にいわれると、そこで思考停止するのが常だ。それ以上「適当」の意味を考えることはなかった。悪い癖だ。

だから回答は「適当」に番号を書いたそうだが、それも1つだけ。あとは分からないまま放置した。融通が効かないとか、想像力がないとか言ってしまえばそれまでだが、実はこれは設問のミスと塾の先生の対応のミスによるところも大きい。

そもそも、「もっともよくあてはまるもの」を選ばせる国語の設問に「適当」を使うのはおかしいのではないか。日常会話のなかでの「てきとう」は、ほとんど「いいかげん」と意味で使われる。「あてはまる」とか「ふさわしい」という意味の、ほとんど逆の意味。「適切」ならそんな二重の意味を持たないので、設問には必ず「適切」を使うのが、問題作成の常識のような気がするが。

また、塾の先生は家庭教師ではないのでそこまで個人指導しないと言ってしまえばそれまでだが、問題文の意味を質問しているのではなく、設問の意味をきいているのだから、意味を教えるのが普通だと思う。

いずれにしても「適当」を「適切」と読み替えができたとしても、それで正解できたかどうか疑問。こういう言訳も晃志の常套手段だからだ。いったい晃志はどこまで何を理解しているのか把握しがたい。

なんでも適当にすませる癖は、兄弟そろって同じようだ。それはパパの遺伝か?


月 - 4 月 30, 2007   12:41 午後