晃志の割り算


朝から京都で会議があって、昼食抜きで池田に帰ってきたのが2時半頃。

昨日からママの体調が悪く、今朝もそうだったので、様子を尋ねようと電話した。
「どんなぐあい?」
「今、大変やねん、晃志が30÷3が分からへんっていうねん。今日は池田いらっしゃい祭りを城跡公園でやってて、午前中それに行きたいというから行かせたら、お昼過ぎまで遊んでて、勉強全然してへんから、今晃志に算数させてたら、30÷3が9やっていうねん。どない思う?」

と一気にまくしたてる。なんでそんなに必死に勉強させなあかんねんやろう。もっと穏やかに接したら、ちゃんとするんちゃうん。怒ってばっかりやから子供も反抗するんやんか。と思いながら黙って聞いていた。どうせ帰っても食材がないやろうから、買って帰ろうか、というつもりで電話したのだが、一方的に喋るのでいうのをやめた。

「いまどこ?」
「池田に着いたとこ。いまから帰る」

雨が降っていたので、商店街を歩いて帰ることにした。駅前広場でも雨のなか祭りの露店がでてて、まばらな客がいた。せっかくの祭りも雨じゃ人出も少ない。

このまま帰ったら家中に漂う気まずい空気に気分を害するのは確実。そうでなくても午前中の仕事上で不快な思いしているのに、ますます気分が悪くなる。久々に商店街のうどん屋に入って月見そばを注文。ほかに客はひとり。祭りの土曜日の午後にこんなんでいいんかい? 鍋焼きうどんの容器に入った月見そばがでてきた。そうだった、ここは丼鉢じゃなかった。丼かかえておつゆをすすりたかったのに。うどん屋は旨いけどそばはいまいち。もっと旨いそばが喰いたいなあと思いながら、喰ってると祭りの御輿が商店街の中をとおって行った。

店をでてあと百メートルほどで家に到着するとき、電話がなった。

「いまどこ?」
「あと少しで着く」
「まだ駅の辺にいるんやったら買物たのうもうとおもってんけど、ええわ、帰ってきて」

そやからさっき電話したんやんか。そやのに手前のこのばっかり喋って、いまごろ買物頼むってどういうことや。せっかくそば喰って気持ち良くなってたのに。

帰宅すると、食卓に晃志とママ。算数をやっている。予想したよりおだやかに教えている。顔みるなり「今日、たべるもんないねん。あとで買物に行ける? いま晃志みてるから、亮佑が塾にいったあとに行こうと思うねんけど。亮佑、今日塾あるのに宿題ぜんせんやってないねんよ。」

どっと疲れた。


土 - 10 月 15, 2005   09:42 午後