オペラ座の怪人


オペラ座の怪人DVD(米国版)を購入

Amazon.comで5/3に発売開始というのを見つけた。価格は、$20.96。送料を足しても$26.94。1ドル108円で換算すると2910円。、ママに承諾を得てから注文したのが、4/28の午前3時。するとなんとその日の午後2時には発送したとのメールがきた。とはいっても通常国際便だったので配達には10日から16日かかるらしいから、早くても連休が終わった頃にしか届かない計算になる。国際便なのでリリース前に発送してもリリース後にしかとどかかないとことを配慮しても、注文後すぐに発送してくれたのがうれしかった。

自宅に届いたの5/16。その夜、さっそく家族で冒頭の部分だけ観た。

オークションの場面。ローソクを電球にかえたので、薄暗い光の中にいた幽霊も立ち去ることだろうと言って、シャンデリアのカバーが外されつり上げられるとともに、テーマ曲が流れる中、過去のオペラ座へと時間を遡っていきながら画像がモノクロからカラーに変化していくのは圧巻で、パイプオルガンの音響も相まっていきなり感動! 背中がゾクゾク。これからはじまる物語の重厚さを表現しているようだ。それにフルオーケストラが加わると、場面はリハーサル中の舞台裏の慌ただしい様子をとらえ、オペラ座の怪人自体のストーリーの始まりと重なって、実にわくわくさせる。

続くハンニバルのリハを新しい支配人が見物しているシーンでは、もうすでに会話はほとんどわからない。が、カルロッタが「踊り子ばかりみて私の歌を聴いていない!」とおこっているのは身振りで十分にわかる。ご機嫌を取ってアリアを歌うとき、確かに高音部が耳に痛いので、劇中人物たちが耳栓をしたくなるのは演出上理解できるが、でも歌自体は十分にうまいじゃないか。と思っていると、いきなり頭上に舞台装置が落とされ、最初から人が死ぬのかと驚いたが、落下物は人には直接当たらず、けが人は出なかった。カルロッタが怒って帰ったあと、クリスティーヌが歌う声は、カルロッタの歌い方と対照的で可憐で美しく、同じ歌がこうも印象が変わるものなのかと、劇中の人たちが驚くのと同様に映画を見ているこちらもそのまま聴き入ってしまうような天使の声そのもの。演出とはいえ、この声はすばらしい。またまた背筋ゾクゾク。

しかし、もう夜も遅いので、そこで上映打ち切り。あとは一人でこっそり観た。

実はオペラ座の怪人のあらすじは知っていたものの、詳しい物語はしらなかった。ミュージカルなので字幕と映像を見ながら歌を聴いていれば理解できるだろうと思っていたのが甘かった。見ながら歌詞の重要性に気づいたのだ。歌詞の意味がわからないと音楽を堪能することはできても、感動を得ることができないのを痛快した。

そこで途中からひたすら英語字幕を読みながら観ていたのだが、字幕を読んでいると俳優の表情が見えないというジレンマ。1回めに見終えたときは、ほとんど映画のあらすじを追うだけで終わってしまった。どうして皆が感動するのかがわからいまま終わってしまった。もっと感動したい。そう思うと不思議なもので、この映画、1回見終わったとたんに、もう一度最初から見直したくなる。さらに字幕を追いながら、今度は1回目よりも台詞を理解することに専念しながら観る。

さらにネットでストーリー紹介のページがないものか探してみると、さすがに有名なミュージカルだけあって膨大な数のページが表示される。その中に「珍訳集 」なるサイトをみつけ、この映画の字幕が多くのファントムファンの反感をかっているのを知った。映画ロードオブザリングのときも、原作を無視して独自の解釈で字幕をつけ、多くの指輪物語ファンの反感をかった前歴がある。それはずっと以前に知っていた。しかし戸田奈津子はそのことをまったく反省していない模様。今回も根強いファントムファンが字幕の不備をいろいろと指摘しているが、それが英語の解釈というより、これまでの舞台などの脚本の解釈のうえになりたっていることが興味深い。要は、戸田奈津子はアンドリュー・ロイド・ウェバーのオペラ座の怪人を理解していないということのようだ。かつて名訳の字幕でその名を馳せた人物も今では権力を振りかざして話題作の字幕を担当しては醜態さらしてみっともない。

字幕騒動があるのを知って、映画館で観なくてよかったと思った。間違った字幕あるいは独自の解釈による字幕によってゆがめられた内容を知らなくてすんだからだ。実際、映画しか観ていない人(つまり舞台や原作を知らない人)たちのブログをみていると、珍訳集サイトが危惧しているようにクリスティーヌを移り気な軽い女と批判していたり、ファントムは単なるストーカーと評していたりする。ボクはオペラ座の怪人を初めて観たにも関わらず、そんな印象を持たなかったのは日本語字幕を知らなかったおかげのようだ。

さらにそこからリンクをたどると、「オペラ座の怪人」字幕改善委員会 のサイトへ。そのなかの問題字幕総覧 のページは字幕の不適切性を指摘するために映画のシナリオの対訳と字幕を掲載していて大変役に立った。

ところで5/20にオペラ座の怪人公式サイト で、日本版DVDが8/26に発売 されることになったと記載された。ディスクの内容は以下のとおり。がっかりなのは、日本語吹き替えがないこと。映画の性質上しかたないかもしれないが、これでは子供と一緒に楽しめない。しかも9975円。日本版独自の特典がついているとはいえ、米国版(収録されているのは下記の赤字部分のみでディスクは2枚)の3倍の値段はいかがなものか。

特典ディスク2枚(片面1層 1枚+片面2層 1枚)
デラックスBOX入、デジパック、ピクチャーレーベル
オリジナルポストカードブック付
本編画面サイズ: 16:9 
LB シネマスコープサイズ
言語/音声: 英語、英語字幕/DD 5.1ch、DTS 5.1ch 11色 カラー
収録分数: 約365分予定

収録映像内容
<DISC 1>
本編映像+オリジナル予告編+日本語予告編
<DISC 2>
特典映像
1.映画「オペラ座の怪人」メイキング
2.スタッフ・キャスト来日インタビュー
3.スタッフ・キャスト来日記者会見
4.舞台挨拶&「All I ask of you」(ピアノ:アンドリュー・ロイド=ウェバー、歌:エミー・ロッサム&パトリック・ウィルソン)
5.サラ・ブライトマンが歌う「オペラ座の怪人」
6.スタッフインタビュー
7.エミー・ロッサム スクリーンテスト
8.キャスト・スタッフによるシング ア ロング「The Phantom of the Opera」
9.未公開シーン「No One World Listen」
<DISC 3>
特典映像
1.「Behind the Mask」(舞台「オペラ座の怪人」の裏側を描く超貴重なドキュメンタリー映像)


月 - 5 月 23, 2005   03:25 午前