リーサル・ウェポン4


GyaO映画(残念ながらMacでは見れません)で放映されているのをみていたのだが、香港マフィアが絡んできたのが分ったきたあたりから、だんだん話に惹き込まれていった。

冒頭から完全武装の放火魔(スターウォーズのジャンゴ、ボバみたい)との銃撃戦でタンクローリーを爆発させる。息つく間もなく海上で貨物船と激しい銃撃戦で船を炎上、座礁させる。ハリウッド映画流の続編らしく物量に物を言わせる演出はさすがだが、ちょっとやりすぎ? と思いながらあまり字幕も読まずに音声だけを聞いていた。

しかし、香港マフィアのクー(ジェット・リー)が、登場してきたあたりから、物語に惹き込まれていった。ジェット・リーのカンフーは、動きを極力抑えて、カッコいい。しかも男前。

さて、映画半ばで、マーチン(メル・ギブソン)が自分は「滅びゆく恐竜」だと、ふと気づく。犯人に抵抗されて二度までも取り逃がしたことに、体力の限界を感じたのだ。なぐさめるロジャー(ダニー・グローバー)、かつて自分もそれに気づいたときがある。

マーチン・リッグスにも人生の秋が訪れた?

そういえば、『リーサル・ウェポン』もシリーズが始まった当初は、まだ『マッド・マックス』のイメージが強かったメル・ギブソン。『リーサル・ウェポン4』は10年前の映画とはいえ、実際の年齢でも、もうかなりの歳だと思う。

(あとで、調べてみたら、メル・ギブソンは1956年生まれ。私と3つしか変わらない。上記映画の公開年は、『マッド・マックス』が1979年、『リーサル・ウェポン』が1987年、『リーサル・ウェポン4』は1998年で、メル・ギブソンは42歳。いわゆる男の厄年にあたり、たしかに身体的に変調を来す年齢だった。)

今回の事件の話は別に譲るとして、出産間近の恋人ローナ(レネ・ロッソ)と結婚すべきかどうか、死に別れた前妻の墓参りにきたマーチンの前にレオ(ジョー・ペシ)が現れていう台詞がいい。

カエルを飼っていた。他に友達がいなかった。カエルだけが友達だった。いつか魔法がとけてお姫様になっておれの世話をしてくれると思い続けた。しかし誤って死なせてしまった。その後、マーチンとロジャーとに出会った。友達として扱ってくれた。

マーチンは、変な天使を使わせたものだと前妻にいいながら、結婚を決意する。

最後の記念撮影。シャッターを押すのを頼んだ医者が聞く。友達同士か? と聞かれて、皆が声を合わせて、いや、家族だ、という。

カエルの話のところから、ずっと涙が出てきた。最後は家族愛だった。

アクション一辺倒でないのがリーサル・ウェポンの人気の秘密だろうが、ここまでくるとアクション映画ファンには、甘ったるいかもしれない。けど、私にはそれが良かった。

ところで香港マフィアのクー、かっこいい。


土 - 12 月 29, 2007   09:04 午後