ターミナル


トム・ハンクス主演、スティーブン・スピルバーグ監督の映画。テレビ等で泣かせる映画として宣伝しているので、ハリウッド的胡散臭さを感じるのだが、職場で誘われるままにレイトショーに同行した。

人情話として素直に感動する映画である。感動の押し売りという気がしないでもないが、それは先日タルコフスキーの「ストーカー」をみてハリウッド的でない映画の良さを再認識したあとだからだ。娯楽映画と考えて素直に感動すれば良い。

どういう筋書きで泣かせようとしているのかが分からないままテンポよくコメディタッチで進行するドラマ。主人公の素朴で純真な人間像はどこか「フォレスト・ガンプ」に通じる。

この映画で泣くためにはジャズに代表されるアメリカ文化に好意を持っていないといけないのかもしれない。ジャズへのあこがれは、そのままアメリカ文化・アメリカ社会へのあこがれであり、世界中の人々が無条件にアメリカに憧れているという前提条件がある。その善し悪しは別として、それを受け入れなければ、主人公がニューヨークに固執する理由は理解できないだろう。

チャーリー・パーカーの半生を描いた映画「バード」(クリント・イーストウッド監督)をまた観たくなった。


土 - 1 月 15, 2005   12:00 午前