会議は踊る


ウィーンで思い出したのがこの映画。ウィーン会議を題材にした古いモノクロ映画で、高校3年のときにテレビで見た。内容は忘れたが、この映画のことはよく覚えている。

ウィーン会議は、ナポレン戦争終結後の各国の領土や政治体制など、ヨーロッパの秩序を話し合うための会議。オーストリアの外相メッテルニッヒが議長を務め、1814年9月から1815年6月に渡って開催された。お互いの利害が絡んで会議は進展しなかったが、夜になると華やかな舞踏会が開催され続けたので、「会議は踊る、されど進まず」と批判された。と、高校の世界史で習った、と思う。

その高校3年の夏、吹奏楽コンクールを終えたその日、部員の女の子の家が引っ越しで、朝出てきた家と異なる家に帰宅しなければならなかった。新しい住所がよく分からないというその子を数名の男子がいっしょになって自転車で送り届けた。学校から自転車で30分くらいかかった。

数日して、その女の子から電話がかかってきた。それは彼女からの初めての電話だった。「今日、会議は踊るっていう映画がテレビで放映される」ということだった。鈍感な高校生には、その電話の意味するところが分からなかった。

映画「会議は踊る」は忘れられない。


土 - 4 月 28, 2007   09:54 午後