ローレライ


きのう,テレビでみた。敗戦間近の日本にドイツから運び込まれた謎の潜水艦の物語。原作は小説として別にあるらしい。フィクションとしては面白かった。

しかし、SF的フィクションの内容と時代背景の設定はミスマッチ。さらに、主題が何なのか見いだしにくいかった。フィクションとして楽しむためには、原爆投下やナチスのことをステレオタイプ的に扱うのはどうか。戦争反対のメッセージとしての迫力も説得力もない。

大人が起こした戦争に子どもを巻き込んですまない。
とか
起こした戦争の責任を取らないでのほほんと生き延びるリーダーたちがいるこの国に100年後の未来はない
とか
戦後日本の姿を批判するような言葉が飛び交うが、当時の時代背景を考えればこのような発想ができたかどうかをいうことも考え合わせると、台詞に重みがない。表層的だ。

潜水艦ものなら、やっぱり「眼下の敵」。むかし何度もテレビでやってて、何度も見た。

それに、敗戦間近にドイツからなにやら持ち出して、というのであれば、昔「フランケシュタイン対地底怪獣」という映画があっが、SF的にもその映画のほうが現実味がある(うそ、怪獣映画です)。でもフランケンシュタインには、子ども心に感情移入してたように思う。

パウラはフランケンシュタインの怪物か?


日 - 2 月 25, 2007   11:28 午後