アレキサンダー


アレキサンダー大王の生涯を描いた歴史スペクタクル映画。WOWOWでやっていたので録画してから観た。

ロード・オブ・ザ・リングのSFX技術のおかげだろうか、トロイやキンダム・オブ・ヘブンとか、ここ数年は歴史超大作が目白押し。その昔、ベンハーや十戒などを観て感動したから、近年その種の映画がなくて残念に思っていたので、とてもうれしい。でも注目すべきはSFXではなくて、映画の内容。

壮快な歴史スペクタクルを期待して観たのだが、アレキサンダーはそうではなかった。苦悩するアレキサンダー大王を描いていたのだ。アレキサンダーの偉業を讃えるというわけではなく、心理描写はなんとなく反戦映画的。しかし戦闘シーンはスペクタル的な迫力があり、反戦的な悲惨さを訴えるわけでもなく、中途半端。インドでの戦いに疲れ果てた兵士たちとアレキサンダーの闘志との乖離の描写あたりは、英雄として描くのか、侵略者として描くのか、視点が定まっていないように思う。なんか後味悪い。


火 - 1 月 3, 2006   06:09 午前