薔薇の名前


ウンベルト・エーコの同名小説の映画化。「ダ・ヴィンチ・コード」がよかったと弟に言ったら、「薔薇の名前」も面白いと言われた。ショーン・コネリー主演の映画は一度観たことがあったが、小説は知らなかった。小説を読む前に、映画をもう一度みておこう。

寝床で本を読む代わりにDVDを観た。途中で寝てしまったので、結局3回に分けて観た。小説は上下2巻の大作だから、映画では結構端折っているところがあるのだろう。しかし映画的には完結していてまったく破綻していない。ハリーポッターとは大違いだ。

どんどんと中世ヨーロッパの世界に引き込まれて行く。キリスト教の宗派間論争と殺人事件の謎。「ダ・ヴィンチ・コード」を読んで得た知識で観ると、ショーン・コネリー扮するウイリアムが図書館で隠された蔵書を発見した時の興奮が理解できる。ウイリアムが当時のキリスト教会からすると異端的な考え方をしていたことが背景にあるとことも充分理解できる。しかし、毒を塗られた本は、原始キリスト教の書物ではなく、はるかギリシャ時代の書物だったのだ。

キリスト教についてもっと知りたくなってくる。ちょうど塩野七生の「ローマ人の物語」最新巻「キリストの勝利」が出たばかり。読みたくなった。


金 - 12 月 30, 2005   04:43 午前