フィギュアスケートの得点


今朝(日本時間)のフリースケーティングの採点結果がWebで公開されている。荒川のどこがどのように評価されたのか、気になるところ。点数の読み方はよくわからないが、表示されている項目だけでみてもいろいろ考察できる。

以下の数値の出所はここ

荒川静香  要素62.32 構成63.00 合計125.32
コーエン  要素55.22 構成62.41 合計116.63
スルツカヤ 要素53.87 構成61.87 合計114.74
村主章枝  要素54.23 構成59.25 合計113.48

構成の内訳は以下のとおり。

荒川静香  技術12.86 つなぎ12.18 演技12.69 振付12.58 曲12.69
コーエン  技術12.40 つなぎ12.11 演技12.58 振付12.46 曲12.86
スルツカヤ 技術12.74 つなぎ11.82 演技12.46 振付12.34 曲12.51
村主章枝  技術12.06 つなぎ11.42 演技11.82 振付11.89 曲12.06

こうしてみると、圧倒的にしなやかで美しいとおもった荒川の演技だったが、点数の差はあきらかに要素でついている。構成では2位との差が0.59の差しかない。一方要素の差は歴然で、2位とは7.1も差があり、荒川の金メダルはそれによって決定的になった。

しかし、われわれ素人目には明らかに美しい演技で感動させた。もし、これでコーエンやスルツカヤがこけてなかったら、どうなっていかたわかないということだろうか。つまり見た目の芸術的美しさの評価に関しては基準があいまいというか、そもそも評価の対象になっていないのかもしれない。アテネオリンピックの男子鉄棒で、観衆の印象と審査にひらきがあってブーイングあったのと同じようなことが起こりうるということだろうか。

ところで上記の表、よくみると、コーエンやスルツカヤが失敗したためか、2位〜4位の得点差はほとんどない。村主は、あとひとつ華麗な技を決めればいいということになるのだろうか。

表にはないが、5位以下で村主よりフリーの得点が優れていたものはいない。村主はなるべくして4位になっている。しかし5位のジョアニー・ロシェットは、要素だけなら村主より優れている。構成で村主より劣っていたために合計で村主より下になった(フリーの得点)。ということは、村主に関して言えば、5位のロシェットとは、演技や振付、つなぎなどで評価されていることになる。ちょっと村主の演技は堅いという印象だったけど、荒川と比べるからであって、それ自身はじゅうぶんに美しいのだ。

まあ、そんなこんなで、あとあとまで楽しいオリンピックです。


金 - 2 月 24, 2006   11:36 午後