安藤美姫の小気味良さ


フリースタイルの競技があと数時間ではじまるという時間帯にテレビでショートプログラムを再放送していた。

アナウンサーたちが静かだったのは、荒川静香のときより安藤美姫のときだった。演技がはじまってからしばらくまったく無音。いやがおうにも見ている方に緊張感が高まる。じっさいライブのときはハラハラドキドキしてみてた。再放送でみると荒川静香のときはむしろすぐに演技に関する解説があった。

もういちど見てみると、安藤美姫の演技はティンカーベルが飛び跳ねているようで小気味良い(実はパパは隠れ安藤ファンなのだ)。でも選曲で損しているような気がする。荒川静香などの高得点組は、技術力はもちろんのこと、演技力や表現力に底力を感じる。音楽に合わせて観客にアピールする演技に仕上げてある。これはスポーツというより芸術に近い。芸術的しなやかさという点では安藤は荒川にあきらかに劣っている。

それにしても見てて美しいフィギュアスケートが競技として成立するなら、バレエだってオリンピック競技にあってもおかしくないように思うけど、やっぱ体操なんだろうか。いずれにせよ、芸術的要素が多くなるにつれ採点はむずかしいだろうな。

フィギュアスケートでは新採点システムが採用されているそうで、得点は技術要素(技の難しさと完成度)と演技構成(演技全体の質の高さ)によるらしい。要素ごとに細かく基準があるらしいが、そういうことが全体の演技の質を変えて行くのだろう。


金 - 2 月 24, 2006   03:13 午前