三人乗り自転車が安全に走れるまちづくり


つい先日、自転車の三人乗りがどれほど危険かというテレビ番組をたまたま見た。荷台に座席を取り付けて幼児を乗せている姿はよくみる。それに加えて、ハンドル部分にも小さな座席を取り付けて幼児を乗せている。幼稚園や保育園の送り迎えのときに、主として主婦が三人乗りしているが、それがきわめて危険であるという内容だった。

警察が三人乗りを厳格に取り締まろうとする動きに合わせて作られた番組のようだ。

三人乗りが危険なのは、重心が高くなるうえに、ハンドル操作が重たくなるし、ハンドル部分の幼児が視界を遮ったり、動いたりすることによって、ハンドル操作を過まるからだ。それにこぎ出すときや低速になるとフラフラする。

幼児を荷台に載せたまま止めてあった自転車が倒れて頭を強く打って死亡した事例や、三人乗りしてて踏切内で転倒し母親の目の前で幼児一人が列車にひかれた事例なども多い。

確かに危険きわまりない。取り締まるのも当然か、と素直に思った。

が、今日のニュースでは、若い母親たちが強く訴えたので、三人乗りを容認する方向に変わったという。

えっ? 危ないやん、どういうこと?

見出しだけでなく、内容をよく読むと、安全に三人乗りができる自転車なら容認するということらしい。

そのニュースを聞いたとたん、二輪の自転車にうまく乗れない人のために後輪が二輪ある三輪自転車があるが、それなら転倒はしないだろうと思った。そして、今日の10時のNHKラジオニュースでもデンマークには三輪自転車があると言っていた。

そうだろうな、やっぱり三輪車だろう、と思ったのも束の間。このデンマークの三輪自転車は、なんと前輪が二輪らしい。二輪の間にベビーバギーのようなバケツ状の座席があって、そこに子どもを2人まで乗せることができるという。

しかし、この三輪自転車は、幅をとる。従来、普通の自転車で通れたような細い歩道は通れないかもしれない。また現在の寸法規定では、普通自転車ではないので、車道を走らないといけなくなるそうだ。(以前、同じNHKラジオで自転車の歩道走行は違法というのをやってような気がするが、言ってること矛盾してないか?)

いずれにしても、そういう先進事例があるのなら、自転車の製造自体は問題はない。

問題はきっと、その自転車が普通の自転車より高くなるだろうということと、子育て期をすぎるとちょっと扱いづらいということ。買物の荷物用としてなら使えるかもしれない。さらに、その三輪自転車にのって安全に走ることができる歩道や道路があるのかどうかと心配。

帰宅して、写真をみたくて、ちょっと調べてみると、結構いろんなタイプ があることがわかった。これ なんか、一人分しか座席がなさそうだが、いいデザインだ。なんか前輪二輪が当たり前のように思える。

それにデンマークは自転車道がちゃんと整備されているらしい。そこが日本と異なるかもしれない。

三人乗り用三輪自転車で安全に走れるまちづくり。

なかなかいいテーマかもしれない。

国は道路財源を天下り先で無駄遣いしている場合(半分はWikiを丸写した1億円の報告書!)じゃなく、しっかりと生活道路整備をしてほしいものだ(車道の延伸のことしか考えてない)。


火 - 3 月 4, 2008   11:56 午後