バザールカフェ


研究会の場所探しで京都市在住のKさんが見つけてくれたカフェ。烏丸今出川を一筋上がって西に入ったところにあるヴォーリス設計の住宅を改装してカフェにしているが、木金土しか営業していないそうだ。

研究会の当日、烏丸今出川交差点から北へ一筋上がって、西に向うとすぐに京都保護観察所があって、その敷地越しにヴォーリスらしい建物の2階部分の妻壁が見える。近づくと、ごく普通の住宅の門のところに、看板が出ていた。入口は建物の横を通って奥に回った庭側にある。テラスから靴を脱いで入る。写真の詳細はこちらのブログ でどうぞ。


中に入って席について、遅れてくる人を待っていると、しばらくして女性がやってきて、注文はカウンターで前払いということを教えてくれた。どうりで誰も注文を取りに来ない筈だった。

ボクは庭側を眺める位置に座っていたので、あまりよく観察できなかった、カフェはヴォーリスの建築ということを重視して公開しているわけでもないようだ。どことなく無国籍、アジアンエスニックな雰囲気がある装飾品。庭はオープンカフェになっているが、ちょっと雑然としてて、手入れも行き届いていなくて、研究会に参加した学生はちょっとの間に二カ所も蚊に刺されたと嘆いていた。

カフェをでたあと、室内も庭ももう少しこぎれいに手入れしているといいところなのにね、とお互いに言い合ったが、帰ってきてからバザールカフェを紹介 しているWebページの記事 をよく読むと、
元々この建物は、キリスト教の牧師会館として、多くの人に開かれた場所として機能していた。カフェ自体は、アーティストを始め、海外からの留学生や就労者を支援するノンプロフィットな社会活動団体がかかわるバザールカフェプロジェクト運営委員会によって経営されていて、いまや京都にやって来る海外アーティストの溜まり場にもなっているらしい。

とある。ここは留学生支援するボランティアが運営する拠点で、留学生たちの居場所・たまり場だった。それを木金土だけ一般公開しているということだったのだ。カフェはすべて手作りで運営していてて営利目的ではないということで、一般のカフェと同じ様なサービスを求めるべきところではないということを理解していないといけなかった。

つまりバザールカフェは、以前調査したふれあい喫茶(高齢者向けたまり場)の留学生・障害者向け施設ということのようだ。たまたま、それがヴォーリス設計だったという感じの使い方だったわけだ。

建築的な興味から利用したので、その保全や有効利用といった方面に目がいってしまったが、実は今後の研究課題を見据える上でも、非常に重要な施設であったことを、あとから知った。


土 - 7 月 28, 2007   02:10 午後