ひがしまち街角広場


ふれあいリビング調査の一環で、新千里東町(豊中市)のひがしまち街角広場を訪問した。

古びた近隣センター内の空店舗を利用してつくられた施設からは、高らかな笑い声が聴こえ、楽しそうな雰囲気が伝わってくる。中に入ると4人掛けのテーブルが5つ、所狭しとおかれていた。主催するA氏が魅力的な人物だった。

新千里東町は千里ニュータウン内にある。大阪地下鉄御堂筋線の延伸である北大阪急行の千里中央駅の東西南北には、それぞれの方角を冠した町名がある。非常に分かりやすいというか、安直な命名の町名だ。東町には結婚前に4〜5年居住していた。結婚後も、ほんのしばらく住んで、すぐに転居。もう10年以上がすぎた。

今日久しぶりに千里中央(せんちゅう)駅から新千里東町近隣センターまで歩いた。ほぼ以前の住まいへの道のりと同じだが、ずいぶん様変わりしていて驚いた。4〜5階建ての共同住宅の多くが建替って14〜5階建てのマンションになっている。通りに沿っているわけでもないのに、天空が遮られた眺望は圧迫感を感じる。千里中央方面を振り返っても、その商業業務の中核施設であり、シンボルでもある超高層ビルが見えにくくなっている。

以前から公団賃貸(現都市機構)の高層住宅には圧迫感があったが、新しく建て変わった民間マンションには開放感はなく、道行く人を拒絶している。10年前、すでに老朽化したニュータウンだったが、暖かみのある町だったように思う。建物が新しくなり、町が冷たくなった気がした。

ひがしまち街角広場は、そんなニュータウンの中で、古くからの人と人のふれあいのオアシスであるかのように、古びた近隣センターのなかで活き活きとしていた。


土 - 1 月 7, 2006   11:56 午後