阪神・淡路大震災10年 復興まちづくりを見る


4日に開催された建築学会近畿支部主催のウォーキングツアー。予定では朝10時に三宮駅を出発し、4時に解散。けっこうな距離を歩くことが予測された。

三宮駅の集合場所に行くと神戸大学の塩崎先生。そういえば募集要項にはガイドの名前がなかったが、塩崎先生とあらば頼もしい。三宮駅から一日中歩く回るのかと思っていたら、地下鉄で湊川公園まで行って、そこからJR新長田までの道のりを歩きながら、2カ所の区画整理と新長田駅前再開発をみてきた。

区画整理ついては神戸市が主導したというより国が動いたみたいですね。どちらが主導したにせよ、一気に区画整理をしようということには変わりはない。しかし、それを逆手にとって地元に有利に活用したのは松本地区、市の案に反発して地元の意向をとおしたのが御蔵地区。

 
御蔵地区の古民家の集会所

いずれも道路がきれいに整備され整然とした町並みになっていたのが印象的。松本地区がほぼ建替え終了しているの対し、御蔵地区は空き地が目立った。それぞれ事情があるのですが、いずれも最終的には地区住民のコミュニティが良好な状態にあり、また今もそれぞれのやり方でコミュニティが活性状態にあることが魅力的だった。


松本地区のせせらぎ
それに対して、新長田駅前再開発はどうも失敗したようだ。まず規模がデカすぎる。計画内容も、もとの駅前を知っている人からすると、ちょっと趣向がちがうのではないかと思う。以前とは別世界で、魅力的な下町の雰囲気はいっさいない。それを再開発というのなら話は別だけど。

震災後にマンションの被害調査にいったとき、建物も瓦礫もない荒涼たる風景に、悲しみがこみ上げてきたが、今回はもっと悲しかった。


新長田の再開発

さて、ウオーキングツアー終了後に、新長田駅前の琉球ワールドでビールと泡盛。実は泡盛初体験。ここ10年くらい、忘年会などの類以外は飲みにいってないように思う。この匂いがいいんだよ、と言われてちょっと鼻を近づけると、確かに香しい匂い。口に含むと、広がる芳醇な香りとうまみ。おもわず、「おいしい!」というと、「はまったな」と間野さん。ハマってしまいました。

しかし、すでに小ジョッキを飲んでいたので、かなり酔いが回っていた(実は1口で充分酔っぱらう)。もう少し泡盛飲みたいと思ったかと思うと気持ちよく眠っていた。周りでは、復興まちづくりについて議論しているが、そういう難しいことを聴きながら、夢見心地になるのもの結構気分がいいものだ。


月 - 9 月 5, 2005   01:42 午前