つぎは遠近両用メガネ


昨年暮れ、車で楽器を運んだあと、ハッチバックのドアを思いっきり引き下げた拍子に、顔にあたってしまった。突然視界がぼやけて、何が起こったのか分からなかった。気がつくと、メガネの左半分がなくなっていた、右半分だけが顔に残っていた。消えた左半分は地面に落ちていた。レンズは無事だった。

次男がよってきて、額から血が出ていると指摘した。手で触るとべっとりと血がついていた。洗面所で確認すると、額の真ん中に3cmくらいの切り傷があった。流れ落ちる血を吹きつつ、固まるのを待つしかなかった。

たまたま古いメガネをカバンにいれていたので、その場をしのぐことができた。そして、年明けにでも眼鏡屋さんに行こうとおもってそのまま古いメガネを使っていた。

壊れたメガネは、5年ほど前に購入した物だ。老眼が進行してきたので、近眼の度をゆるくして、手元がみえるように調整した。調整後の視力は0.7で、車の運転免許許容限界だった。

その一つ前のメガネは、確か1.0に調整したのだが、手元がほとんど見えない。パソコンの画面を見ようとしたら、メガネを鼻先までずらさないといけない。

そもそも、壊れたメガネでも手元が見えにくくなっていた。つまり、ここ数年、さらに老眼が進行していたわけだ。

年明けに、眼鏡屋さんからの年賀状くじが当たって、7割引券になった。これさいわいと、そそくさと出かけて、新しい目眼をつくった。

壊れたメガネでもすでに手元が見えにくくなっていたことを告げて、機械をつかって調整作業をした。遠方視力を調整した後、手元がどれだけ見えるか確認した。ちょうどパソコンの画面付近の文字がみえるように調整すると、遠方視力は0.5になる。運転免許の許容外だが、5mほど先の店の外でさえぼやけて見える。

そこで、眼鏡屋さんからは、遠近両用眼鏡を勧められた。試してみると、たしかにとても便利。レンズの上側が近視用で、下側が老眼用。その境目はなくて連続的に焦点が変化する。通常、近くの物は下にあるので、レンズの上をつかって遠くを見て、目を下方に動かすと近くの物がキレイにみえるという具合。

遠近両用眼鏡に関するイメージは、とても古いものを持ち続けていたのだが、それが払拭された。昔の遠近両用は、レンズの境目がくっきり分かり、焦点が突然変わると印象だったけど、現在のはレンズの外観からは遠近両用と分からず、かけていてもレンズの境目がわからないという優れものだった。

遠近両用レンズは、とても良いのだけど、レンズの中心しか焦点があわないのが欠点。上下の視点移動に関する焦点の調整は秀逸だが、左右はダメ。目の動きは上下よりも左右の方が大きいのに。レンズの左右の端はぼんやりとしている。でも、それは、無意識のうちに視界にはいっているので、目がとても疲れるような感じがした。とくに、目尻の奥あたりに強い痛みを感じたのは、そのせいだと思われる。

単焦点レンズだと遠近両用のように、レンズの端で焦点が合わないわけではないので、かけていて、目が楽だった。慣れの問題かもしれないけど、今回は遠近両用は見送った。

結局、近視の老眼用のデスクワーク用の眼鏡をつくることにした。PCモニターと手元がきれいに見えるようにすると、遠方が見えないので、運転用と仕事用と2つの眼鏡を使い分けなければならない。面倒だ。てか、自分でそう決めたんやけど…

やっぱり遠近両用メガネは便利そう。つぎは遠近両用で。


土 - 2 月 5, 2011   08:37 午後         |