ベートーヴェン:交響曲第7番


テレビドラマ「のだめカンタービレ」のおかげですっかり有名になったベートーヴェンの交響曲第7番。よく聴いていたのにCDは1枚ももっていない。カセットテープで聴いていたにちがいないが、一番良く聴いていたのは誰の演奏だったのだろう?

今日は朝から頭痛が痛い。偏頭痛。右側の耳の上当たり。頭がいたいと思考できない。しめきりが迫っているというに文章を考えられない。

吹奏楽の練習を休ませてもらって、早々に帰宅して、とりあえず寝る。眠りを誘うためにプッチーニのボエーム(カラヤン/BPO)のLDをかけてベッドにはいった。ここちよく寝入ったとおもったとたん、夕食だと起こされた。まだA面の再生も終わっていない。体調悪くて寝てるんやから、おこさんといてくれ〜。ぜんぜん頭痛いのなおれへんやん。なんのためにはよ帰ってきたか分からへん。晩飯食べつつも頭は痛いままやし、気分もわるい。

気分を落ち着かせようとおもって、ふと、何か古い音楽LDを観ようと思った。何か良い音楽がないかと探してたらクライバー指揮のベートーヴェンの7番のLDが目に留まった。7番なんて落ち着く音楽ではないが、なんとなく良い様な気もした。クライバーの7番、悩んだ末に買ったように思う。クライバーの映像は貴重だったと思う。ついでにカラヤンのベートーヴェン交響曲全集も引っ張りだしてきて聴き比べをしよう。

まずは、クライバー指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ。1983年のライブ演奏。冒頭から、いきなり大振りした腕をすぐに小振りにして導入部がはじまる。全体にクライバーの指揮に圧倒される。分かりやすい。彼の棒は、バイオリンの弓を真似るときがあるが、要所要所で主要な旋律やリズムに適切な支持出しをしている。ときとして、とつぜん腕を振るのをやめて微動だにしないときがあるのに驚いた。そんなことしたら演奏止まるのでは? なんて素人的に観てしまう。

そのあと、カラヤンのLDを観た。1971年のスタジオ収録。高く積み上げられた雛壇に座るオケをフロアから指揮する若いカラヤンが、なんとなく24のジャックに似ている。スタジオの設定は、ファンタジアのストコフスキーっぽいかも。

冒頭からまったく違う指揮。冒頭の和音を強くならしたあとの弱音部分の指揮が、まるでデコレーションケーキにクリームを塗るような滑らかな動き。耽美派カラヤンの醸し出す音は、この指揮法に現れている。クライバーを観た後では、なんだか違和感のある指揮だったし、オケが鳴らす音もベートーヴェンの7番にしては滑らかすぎる?と思ったのも束の間。すぐにカラヤンサウンドに魅せられてしまった。若いときにカラヤンを聴き込んだからだろうか。カラヤン/ベルリンフィルの演奏は、しっくりくる。

しかし、リズムの躍動する7番。クライバーのほうが躍動感があってベートーヴェンらしくていい。

でも、頭が痛いのはそのままだ。


木 - 6 月 28, 2007   10:49 午後