まほうの笛


ママがピアノの先生の勉強会でオペラの鑑賞会をした。モーツァルトの「まほうの笛」を観たという。ピンとこなかった。ママがメロディを歌う。聴いたことがある。「有名やん、しらんの?」「まほうの笛?」

配られた資料にも「まほうの笛」と書いてあって、登場人物たちの絵がのっている。それを見ても、まだわからなかった。話をきいているうちに、ようやく知っている単語が聞こえた。「マテキ」。わかった。

「魔笛」だった。

知っていると言っても、序曲を知っているだけ。なんか最近物忘れというか、昔知っている筈のことを忘れていることが多い。でも、「まほうのふえ」と言われても分からなかったのは、「マテキ」としか覚えていなかったからだし、しかも内容のことは一切知らなかったからだった。

これを耳学問というのかもしれない。音楽だけに耳で聴くものだが、序曲を知っているだけで全曲は知らないとか、舞台は観たことがないとか、そういうものがいかに多いか。この歳になってようやく、もっといろいろたくさん舞台を観たい、聴きたいと思った。


金 - 3 月 9, 2007   11:46 午後