高槻ジャズストリート


昨日の雨と寒さにうって変わって、晴天に恵まれたすがすがしい朝。本番直前のはじめての屋外練習の始まる10時半頃になると、すでに太陽が眩しいて暑い。屋外で演奏すると、室内とはちがった雰囲気になるが、とくに目立って修正することもなかった。

昨日の夜はかなりアップテンポだったりゆっくりすぎたりで練習したので、今朝の最後の練習はテンポに注意した。みんなにも幾分余裕が感じられる。守衛さんが聴いてくれた。今日は会場に行けないのが残念と言ってくれた。うれしかった。

本番は芥川商店街特設会場で午後2時から。楽器の搬出は11時半を予定していたが、運搬してくれる楽器屋さんが渋滞に巻き込まれ、予定時間になっても到着しない。12時すぎ、載める楽器だけボクの車に載せて会場へと向かった。

会場に着いてみて驚いた。商店街に面する空き地だとはきいていたが、間口6m、奥行き15mくらいで、商店街に面したところは高さ170cmくらいの塀があって奥がみえない。中央付近に幅80cmくらいの扉が開いているだけ。てっきりオープンな空き地だと思っていたが、これでは塀の中に入ってきてもらわないと演奏を聴いてもらえない。商店街を歩いている人が立ち止まって聴くというは無理。せっかく練習してきた学生たちのことを思うと、客の入りが心配だった。心配といえば楽器屋さん。13時前には到着して前のステージが始まる前に荷下ろしも完了。お弁当をたべながら13時からのステージをみることができた。少しずつお客さんが増えてきた。

午後2時5分前、予定よりちょっと早く本番がはじまった。みんなの緊張を解きほぐすべく笑顔でみんなの顔を見渡す。でも余裕があったのはパーカッションくらいかな。部長挨拶あと、オープニング曲は「キューティハニー」。会場両側の建物の壁のおかげか、結構よく響く。そして、演奏を終えて振り返ると、お客さんが増えている。

続いて、「アメリカンパトロール」「ピンクレディ・メドレー(ペッパー警部・カルメン77・SOS・UFO・サウスポー)」「風になりたい」「L-O-V-E」「君の瞳に恋してる」「Let's Swing(Make Her Mine〜故郷の空〜Sing Sing Sing)」。どの曲も普段の練習どおりに出来たと思う。ちょっとミスったところもあるけど、ご愛嬌。良い演奏してくれた。

一曲終えて振り返る毎に増えつづける客に驚いた。一番前に座っていたお客さんたちが、いつの間にか、すぐ足下まで近づいていた。後ろの入口から入ってくる人のためにどんどん前に詰めてもらったようだ。指揮していると気づかなかったが、演奏しているみんなは客の入りが分かる。予想以上のお客さんにちょっと緊張したようだ。演奏を聴きに来てくれたカミさんの話だとそれがが伝わってきたという。

言い訳するけど、実は指揮者も緊張してた。やっぱり練習不足だよなあ。合奏のときしか楽譜みる時間がなかったから楽譜をおぼえきれていいないので、目が離せない。でもできるだけみんなの顔を見ながら指揮するように心がけたつもり。テンポの設定も昨日の時点でも決まっていない。みんなにはそんな指揮者の不安が伝わったのかもしれない。

それにしても高槻ジャズストリート、もう8回目なのに、初めて行ったのが初めての出演ということになった。出番を終えて歩き回ってみると、あちこちで出くわすジャズの演奏。普段聴こえる商店街のBGM放送とちがって、生の演奏があちらこちらで聴こえる。気に入った演奏には足をとめて聴き入ることができる。会場毎にボランティアのスタッフがいて司会進行をしている。会場確保や機材のセッティングだけでも大変だったろうと思う。「あんな会場」なんて愚痴をいってはいけないのだ。演奏させてもらえるだけでもありがたい。しかも出演者にはTシャツとお弁当が配給され、お客さんまで連れて来てくれるのだ。出演してみて分かるジャズストの偉大さ。当日までは演奏のことしか考えてなかったが、何から何まで大変だったことが容易に想像でき、本当にボランティアのみなんさんに感謝です。


水 - 5 月 3, 2006   07:09 午後