事件簿 その3

携帯電話の着メロ・着声をパソコンで自作しよう
 − ドコモ独特の着メロデータ形式MLDフォーマットへの変換はこのソフトにおまかせ −

 

 携帯電話の着メロ・着声をダウンロードできるWEBサイトは星の数ほどあります。
 これをダウンロードして着メロ・着声にすることは簡単な話ですが、今回はパソコンを使った着メロ・着声つくりに挑戦したいと思います。
 具体的なテーマは次の3つ。

テーマ 1 WEBサイトから落としたMIDIデータを着メロにする。
     → これができれば、MIDIシーケンサを使い作曲した曲を着メロにできる。

テーマ 2 デジタルピアノで演奏した曲を着メロにする。
     → これができれば、MIDI入力できる楽器での演奏が着メロにできる。

テーマ 3 自分の声を着声にする。
     → これができれば、例えばCDの曲を着声にできる。

 ドコモ、Jフォン、auなどで、着メロのデータ形式は統一されていないらしく、同じ会社の携帯でも機種によっても微妙に違うようです。とくに、ドコモについては、他社のものと比較して、次の点で違いがあります。

・ ドコモの着メロデータフォーマット(拡張子".mld")は他に比べてちょっと特殊
・ パソコンからケータイに転送するにはメールでの直接転送がほぼ不可能

私のケータイはドコモなので、ドコモについての方法を以下に記したいと思います。

テーマ 1 の方法

@ MIDIデータからメロディーデータ(拡張子".mld")への変換

 ドコモの着メロのデータフォーマットは、拡張子".mld"のメロディーデータというものらしく、J-フォンなどのSMAF(拡張子".mml")とは違うようで(具体的にどう違うかは知りません。(^^ゞ)、MIDIデータから変換する場合、一度".mml"に変換した後、".mld"に変換するという方法をとるようです。
 具体的には、「PsmPlayer」(製作者:APO)というソフトを使いました。このソフトは、基本的にはシェアウエアですが、再生機能と最低限の変換機能をしようするだけなら、そのままフリーソフトとして使ってかまわないようです。
 このソフトを使えば、".mml"だとか".mld"だとかは気にせず、MIDIファイルを開けて、自分の携帯着メロのデータ形式に合致した作成方法を指定するだけで、簡単に".mld"ファイルを自動作成してくれます。

PsmPlayerHP P H″S SOFT HOUSE

 このソフト以外にも、MLD変換機能をもったソフトは沢山あるようですが、ほとんどがシェアウェアで、操作方法も難しそうでしたので、貧乏&アホな私にはこれがピッタリです。(*^_^*)

A パソコンからケータイへのデータ転送

パソコンで作成した".mld"データをケータイに転送するには、次の2通りがあります。

・パソコンからWEBサイトにアップロードし、ケータイからダウンロードする。
・パソコンからメールにて直接転送する。

 後者の方法は、メール本文に直接MLDデータを貼り付けないと、ケータイのほうで着メロとして保存できなくなります。しかし、ドコモではMLDデータを貼り付けたメール本文の容量が500バイトに制限されてるらしいので、まともな長さの着メロはこの方法では送ることはできません。
 そこで、自分のホームページをアップしているWEBサーバにアップロードし、ケータイでダウンロードするといった、前者の方法をとるしかありません。
 ご自分の契約しているISP(プロバイダ)には、大抵無料ホームページサービス(WEBサーバのスペースレンタル)がありますので、そこにアップしましょう。アップの仕方が分からない人や、ホームページサービスを利用していない人は、Geocities(ジオシティーズ)にアップするのが最も簡単な方法でしょう。
 アップロードしたMLDファイルのURLをケータイに打ち込むと、自動でダウンロードが始まりますので、それを保存すれば完了です。(ただし、これはドコモの場合で、他社のは知りません。)

   これで、インターネットからPCにダウンロードしたMIDI音楽でも、MIDIソフトで作曲した音楽でも、着メロにすることができます。ただし、次のことに注意してください。

・ MIDIソフトで作曲したものはSMFで保存する必要があります。(と、思います。)
・ チャンネル数の多いMIDIデータは、MLDへの変換時にチャンネル数を絞り込む必要があります。(私のケータイは16音しか同時発音できない・・・)

テーマ 2 の方法

 デジタルピアノなどで演奏したものは、MIDIソフトで作曲したものに比べて、微妙なテンポのずれやミスタッチ (^^ゞ などがあるため、それをPsmPlayerが読み込んでくれるのか心配だったのですが、テーマ1と同様の方法で、まったく問題なく変換してくれました。ただし、微妙な演奏の表現はまったく消されてしまい、単なるテンポのずれた間抜けな演奏になってしまいました。ま!しかたないことでしょう。 (-_-メ)

テーマ 3 の方法

 自分の声をケータイ用の着声に変換するには、

@ Windowsの「サウンドレコーダ」等で録音し、WAVEファイルで保存する。
 サンプリングは4KHz以上必要で、8KHz・16bit・モノラルが標準

A このWAVEファイルを音声圧縮しQCPファイルに変換する。
 QCPファイルはQUALCOMM社の開発したファイルフォーマットで、同社配布のフリーソフト「 PureVoice Converter for Windows」で変換可能

B QCPファイルをケータイで使えるSMAF(".mml")ファイルに変換する。
 SMAF(Synthetic Music Mobile Application Format)は、音や画像を組み合わせたマルチメディア コンテンツを扱うデータフォーマットで、音源チップメー カーであるヤマハが開発し、J-フォンなどが採用しており、同社配布のフリーソフト「 WSC-MA2-SMAF」で変換可能

C SMAF(".mml")ファイルをMLDファイルに変換する。

D そして、ようやくアップロード

 という順序をたどるようですが、私にこんな難しいことがを分かるはずもなく、こんなややこしい手順を踏む気もありません。
 実は、WAVEファイルからMLDファイルまでの一連の変換作業(AからCまで)を、クリック一発でやってくれる大変便利なソフトがあります。「WAV2MLD」という書いて字の如くのソフトで、シェアウェアです。

HUNDREDSOFT

 早速私も自分の美声で試してみました。(*^_^*) 
 操作はいたって簡単なのですが、転送できた着声をケータイで聞いてみると、自慢の美声はどこへやら、クリアな音声とはとてもいえません。おまけに、録音時間が極端に短いのです。8KHz時で1.5秒程度まで、4KHz時で3程度までのようで、これでは正直言ってほとんど使い物になりません。ましてやCDの曲の一部を着声にするなどとんでもない話でした。
 しかも、この記事を書いた後に知ったのですが、最近のケータイには着声作成機能が備わっているそうで・・・
 それなら、こんなややこしいことをする必要はまったくありません・・・ 失礼しました。m(__)m

 以上、「事件簿」とはいえない内容でしたが、できたことはできたので、
「これにて一件落着〜」