事件簿 その1
デジタルピアノでMIDI録音した"なつかしのピアノ演奏"が再生不能になった
−Windowsによるフロッピーディスクのフォーマットを変更してしまった?−
我が家には、7〜8年前に購入したローランド製デジタルピアノがあります。アップライトピアノを買った後も、捨てられずに狭い部屋で細々と生き長らえています。
このピアノのいいところは、フロッピーディスク(FD)にMIDI録音ができることにあります。もちろん、アナログ、MIDI、シリアルの3通りでパソコンに接続できますので、さまざまな録音方法がとれるのですが、なんといってもFDに記録することが一番手軽です。(*^_^*)
2年ほど前のある日、「今まで録音してきたFD、デジタルピアノが潰れたらどうやって聴けばいいのだろう?」と素朴な疑問がわきました。そこで、パソコンのMIDIソフトで再生、編集できないものかと思い、4年程前の娘のピアノ演奏を録音したFDを、パソコン(windows98)のAドライブに入れて、マイコンピュータからドライブ内のファイルを表示させてみました。しかし、そこには、見慣れぬ拡張子(rsd、rsc)のついたファイル名がズラりと並んでいて、当然、MIDIシーケンサ(再生ソフト)ではMIDIデータとして認識すらしてもらえませんでした。
驚いたのはその後。そのFDをデジタルピアノにいれたら再生しなくなったのです。愚かなことに、FDを「書き込み可」の状態でいれていたのが原因のようでした。保存データのどこかが、WindowsかMIDIソフトにより書き換えられたようです。知識のなかった当時の私には、その原因も復旧方法もわからず、ただ諦める他なかったのです。 (-_-;)
それから月日は流れ、少々パソコンの知識もついた私は、にわかにそのFDのことを思い出し、なんとか復旧してやろうと思い立ちました。
まず、テスト録音した全く同じFDを2枚つくり、一つはそのまま、一つは「書き込み可」状態でパソコンに入れ、マイコンピュータからファイルを表示させます。やはり、パソコンにいれた方のFDは、ファイルを表示させただけで、デジタルピアノから再生できなくなりました。
次に、フリーソフトのバイナリーエディタ(デジタルデータを0と1のバイナリー形式で表示編集できるソフト)で、2つのファイルの中身を比較すると、ファイルヘッダ部分も含めて、何一つ相違点は見つからなかったのです。つまり、録音した曲のデータ自体は、何も変更されていなかったのです。
ならば、再生されなくなった原因は、FDのフォーマットが変更されたためとしか考えられません。デジタルピアノにはFDのフォーマット機能がついており、それはどうもローランド独自のフォーマット形式のようです。
windowsというOSは、FDにエクスプローラ(マイコンピュータの正体)等でアクセスする際、それが見慣れぬフォーマット形式のFDならば、生意気にも、自らのFDフォーマットに合うよう変更してしまうようです。
ちなみに、同様のことを、windows95、98、XPで試してみると、95と98では再生されなくなりましたが、XPでは大丈夫でした。XPは生意気盛りをすぎて大人になったのでしょうか。
次に、「MS−DOSモードでアクセスしても、フォーマットは変更されるのだろうか?」と思い、AドライブをDIRコマンドで表示させてみましたが、フォーマットは変更されていませんでした。
それならば、「デジタルピアノで新たにフォーマットしたFDに、昔のFDのファイルデータを、MS−DOSモードでCOPYすれば、OKではなかろうか?」
と思い立ち、
@ 昔のFDのファイルデータを、パソコンのハードディスクにコピーし、
A FDをデジタルピアノで新たにフォーマットし、
B パソコンをDOSモードで再起動し、新たにフォーマットしたFDを入れ、
C COPYコマンドでコピーする。
これで、いいのではなかろうか?
期待に胸ふくらませて、新しい方のFDをデジタルピアノに入れてみると、
なんと・・・ 懐かしいピアノ演奏が流れてきたではないですか・・・
目頭が熱くなりました。 「本当によかった・・・」 (T_T)
これにて一件落着〜〜〜〜
いや、チョット待て!
よく考えてみると、これでやっとスタートラインに戻っただけで、「デジタルピアノでMIDI録音したデータを、パソコンのMIDIソフトで再生や編集ができないものか?」という当初の命題は全く解決していないことに気が付きました。
デジタルピアノでMIDI録音した曲のデータファイルの拡張子:rsdは、今まで聞いたことがないですし、我が家のMIDIシーケンサ(SingerSongWriter&Wingroove)では、MIDIファイルとして認識してくれません。要は、相手にしてくれない・・・ (T_T)
しかし、ローランドのサポートディスクに問い合わせると、「VisualMT」なるソフトウエアを使用するとrsdファイルをSMF(拡張子:mid)ファイルに変換することが可能と教えてくれました。「変換」というより、rsdファイルを読み込めて、SMF形式で保存できる、機能が組み込まれているということのようです。
もともとVisualMTは、「ローランドMTシリーズ(ピアノのレッスン用につくられたローランド独自のミュージックデータ)をパソコン上で実現したアプリケーション・ソフトウエア」だそうで、ピアノの練習に役立つ機能が多数装備されたMIDIシーケンサソフトなのです。
早速体験版をダウンロードし、試してみると、とっても簡単なインターフェイスに感激 !(^^)!
でも、1万円近い販売価格にはガッカリ (-_-;)
「RSDファイル→SMFファイル」は、なんとかなることが分かりました。が、「先立つもの」がないと、なんともならないことも分かりました。さて、どうしましょう・・・ (-_-)zzz
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