2026-07-29 Wednesday
テレビ復帰した高橋杉雄
 
 先週の金曜から高橋杉雄がテレビ出演している。高橋杉雄について書いたのは2022年3月22日「きょうのトピックU」の「報道その2」、2023年2月27日「魂の叫び」だった。黄色いシャツ、ブルーのネクタイ、もしくはブルーのシャツ、黄色いネクタイ。ウクライナ国旗の色。気合いの入れ方がわかる。高橋氏の分析は的確で、説明のわかりやすさは群を抜いている。
 
 2026年7月28日の報道番組でウクライナ戦争のドローンに関してゲスト(高橋氏ほか2名)と傾聴すべき意見を語った。高橋氏の特長は熱意。いつだったか、ウクライナへの米国やNATOの兵器供与が遅れたと口惜しそうな顔を見せた。現場感覚にすぐれ、弱者の側に立っているからだ。
 
 高橋氏は私たちが知らない(当たり前)兵器をまるでプラモデルのようにわかりやすく解説する。そんなことができるのはおそらく彼だけだ。
バカのひとつおぼえのメディアはドローンがよほど好きとみえて、最新式のドローンの解説に余念がない。各種ドローンの違いを付け焼き刃で学び、デスクの覚え書きを見ながら番組で披露するが、時々まちがう。
 
 高橋さんはすかさず訂正する。ウクライナ戦争で両国が使う兵器はドローンだけではない。戦車、ミサイル、高射砲、戦闘機など。メディアの頭にはドローンしかないみたいで、もしくは、ドローン以外の兵器は流行おくれであるかのようだ。流行を追うメディアの考えは誰よりも単純。中間管理職に中国人がまじっているのかもしれない。
 
 高橋氏の専門は安全保障、軍事戦略、核防止。ことし7月17日、防衛研究所にもどりましたと公表、各種メディアにお邪魔することが可能ですと伝えている。当たり前のことだが、スタジオに呼んでくれなければ出演できないのである。氏には使命感がみなぎっている。
高橋氏は「前例がない」とか「異例」だというメディアの常套句を嫌い、報道番組でそういうことばをクチにするアンカーマンがいようものなら即座に反応し、過去の類例をあげて正す。メディアの不正確さ、健忘症を見過ごせないのだ。
 
 ウクライナ戦争勃発当初、明らかにロシア寄りの中国が和平とか停戦に言及したとき高橋氏は、「美辞麗句を並べていいかっこするのは毎度のことだ」と吐き捨てるように言った。
中国の狙いは、責任ある行動をとっているとみせかけ、メディアに流布させることであり、本気で停戦や和平に手を貸す気はない。ロシアに有利な条件を提示して停戦すべきという意味である。台湾や近隣諸国に対して好き勝手している中国にとって、ウクライナで好き勝手しているプーチンは仲間なのだ。
 
 メディアが報道していた(欧米の)「支援疲れ」に対して気骨あるゲスト(高橋杉雄、東野篤子、小泉悠、渡辺悦和などの各氏)は一様に怒っていた。戦禍も経験せず疲れたとは片腹痛い。メディアもメディアである。欧米が疲れたと言ってもいないのに、想像でモノを言う。日本のメディアはバカが多いと思われてもしかたない。
 
 高橋杉雄の2年ぶりのテレビ復帰を待ちに待った者として心が踊る。熱中して血圧も上がるだろう。

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