「過ぎされば すべて夢のごとし」とつれあいが言ったのは平成3年夏のことだったように思う。
たのしかったこともかなしかったことも、過ぎさってみればすべて遠い記憶のなかにあるだけで、
現実におきたのか夢でみたのか定かではないほど稀薄になってゆく。
十年に及ぶ出口の見えない病との苦闘中ポツリと言ったことばであり、病はその後数年つづいた。
これらの写真はつれあいが病にさいなまされる途上で撮影した、まだ生き生きしていた時のものである。
過ぎさればT
過ぎさればU
過ぎさればV
過ぎさればW
過ぎさればX