NPO

ゆっくり、そのまんまがいい。今、あなたができることから、始めてみましょう。過食をやめるや嘔吐をやめるを目標にするよりも、今、できること、あなたができることがありますね。仕事、バイト、勉強、趣味、家事やお手伝いなど、今、あなたができること、あなたがするべきことを、できる範囲でやってみてください。まずそれが、あなたの第一歩ですね。過食や嘔吐があっても、日常生活や社会生活ができますね。そちらに目を向けてくださいね。ゆっくりですよ。全部やろうと力を入れずに、今、やるべきことを始めてください。どんなことでもいいんですよ。あなたができること、手にとってみましょう。次の一歩のために。自分のために。

◇NPO法人 心ざわざわ Top<過去も自分のものだと知ること
大切にしたいこと

○日常生活をきちんとすること。
○自分の感情をそのまま受け入れること。
○できることから、小さな目標をたて、コツコツと継続させること。
○食べ物と闘わず仲良くすること。
○視点を変えて考える癖をつけること。

拒食過食嘔吐11年を克服、その後十数年
精神本10作品、エッセイなど出版発行、看護師歴20数年(精神科内科整形外科小児科在宅訪問看護など)の岡本理香が、自己の摂食障害、拒食、過食、嘔吐、トラウマやパーソナリティ障害諸症状の克服経験を活かして、摂食障害・過食症に悩む女性の心身両面の回復へのサポートをさせていただいています。今、するべきこと、今、できること、人ぞれぞれ価値観が違うこと、できないことがあるから、次へと繋がることなど、また看護学や心理学を取り入れた具体的な内容での生活ヒントを語りながら、ご利用くださる方との共有する時間を、大切にしております。
メールが苦手な方は面談だけで、日記メールでしっかりサポートしてほしい方、いろいろな話を聴かせてほしいと希望される方、心にある思いをゆっくり話したい方、仕事や学校が休みなので有馬温泉でリラックスしたい方や空間を換えて考え事をしたい方など、それぞれのご希望に合わせた方法でご利用いただいています。また、メール療法は、摂食障害に限らず、また男性女性を問わず、穏やかさが生まれるとたくさんの方にご利用いただいております。心ざわざわは自然が溢れ、大阪弁の岡本理香は欧米風の性格で、ルームも人も開放的ですよ。
サイト内には、摂食障害・過食症に悩む方やご家族の方へメッセージや回復へのヒントを、できるだけ分りやすく、表現の方法を変えながら掲載しています。少しでもお役に立てればうれしく思います。回復のゴール、克服の方法や時間は、それぞれ異なりますので、ご自身に合うものをお探しくださいね。面談は、堅苦しくお考えにならずに、周囲を気にせずに、ゆっくりおしゃべりができる場所という感覚でご利用くださいね。相談詳細や予約状況など、ご遠慮なくお問い合わせください。
きっかけ作り
「治したい。少しでもよくなりたい」この気持ちを大事にしましょう。あなたの一歩を、そっとお手伝いしますね。今、ここにあるものに目を向けてみませんか?その中から、うれしいこと、楽しいこと、好きなことを見つけてみましょうよ。あれがない、これがないと、ないものに拘るよりも、今あるものの中で、満足感を得たいですね。ちょっとだけ、顔をあげて、ちょっとだけ、身体を動かして、ちょっとだけなんですよ。視線を長くして、視野を広げてみるには、ほんのちょっと自分が動くんですね。これもある、こんなにあるって、あなたが喜ぶと、心も大満足ですね。心の容積は、変わりませんね。それなら、うれしい、楽しい、満足満足の割合を多くするんですよ。あなたの感情は、あなたのものですので、そのままでいいんですよ。大好きなところも、ちょっと嫌なのっていうところも、全部あなたのものです。それでいいんですよ。せっかくですので、大好きなところに、目を向けてくださいね。人それぞれなんですもの。自分が自分で好きになれないところは、誰にでもありますよね。無理して好きにならなくていいんですよ。嫌なところはどうやっても嫌ですものね。その部分は、好きになるより、知ること、そして認めることですね。私には、こんなところがあるんだ、と知って、それから認めるのですね。無理はしないこと、これが大事ですね。そうです。知ることが、第一歩ですね。
大事なのは、今です
摂食障害・過食症の相談NPO法人心ざわざわに、たくさんのお問い合わせをいただいており、この症状に悩む方々の多さに心が痛みます。ご縁があり心ざわざわをお訊ねくださった方々は、それぞれの思いを抱えながら、日々コツコツと歩いてくださっております。山谷はありますが、自分らしさを探しながら、愛を求めながら努力を続け、ゆっくり進んでいらっしゃいます。皆様に心より感謝し、皆様の幸せを願って止みません。心ざわざわは、拒食過食嘔吐その他の症状で苦しんだ20歳30歳代、命を捨てることしか考えられなかった日々、幼少時のトラウマ、信頼できる主治医との出逢い、心の葛藤、結婚、離婚、前夫の死、新しいパートナーとの出逢いなど、色々なことがありましたが、今では、すべてを「私のこと」として受け入れて、自分らしく生きています。 精神作家として看護師として、何よりも「岡本理香」として、これからも歩き続けていきます。穏やかに支え続けてくださった主治医、出版エッセイで綴りました克服のきっかけをくれた心の友、職場での諸先輩方、友人知人に、今、心より感謝し、何よりも黙って、ひたすら娘を信じてくれた母の存在に、素直にありがとうと伝えたく思います。そして、今を共に歩いてくれるパートナーに、心から愛を贈っています。
今、この症状に悩む方々に心ざわざわの出版本、サイトのメッセージ、メールや面談での言葉のやり取りで、一歩前へ踏み出すきっかけを掴んでいただければと願っております。克服のきっかけは?と、よくご質問をいただきますが、過食をやめようとか嘔吐をやめようとか、また環境を変化させたなどではなく、まして家族関係が良くなったとかでもなく、母親にも前夫にも告知せずに、信頼する主治医の診察を受け続け、友人に手紙を毎日書き、今ある症状や状態はそのまま自分の一部として受け入れて、自分の感情や考えを内省したことが大きいと思います。主治医の大きな存在に、信頼という言葉を知り、友人への手紙の文字に思いをぶつけながら、自分を見つめ、自分の目標が抱けるようになり、視野が広がっていきました。小さな達成感を味わいながら、自分を褒めて自信へとつなげ、物事の考え方を換えるリフレーミング方法、他人との価値観の違いがあることや不安や悩みは誰もがあることを受けとめていくようになっていきました。いつしか「私は私」と笑顔で、堂々と生きていけるようになりました。目に見えないものや耳に聴こえていないものに、怯えたり不安を抱いたり怒ったりすることもなくなりました。ゆっくりですが、今するべきことをするという行動が習慣となり、自分と他人の価値観の区別がつき、自分に嘘をつくことをやめて、ずっと負担を掛け続けた自分の身体を、何よりも大事に労わるようになりました。すると、寂しいと叫ぶこともなくなり、愛してほしいと願わなくなり、愛することに幸せを感じるようになりました。10年間の苦悩が波が引くように、スーッとすべての症状が消えていきました。
過食嘔吐薬物と縁が切れ10年、40歳代も半ば、ここまで導いてくれたのは、やはり、人と人の関わりでした。その貴重な時間の中で、自分で感じて自分で考えたことを自分の形として習得表現できるようになりました。新芽が吹くように、自分に信頼感を持ち、自分という存在に自信が生まれ、自分を愛するようになりました。発症から20年余、貴重な20年余。心ざわざわには、大きな力はありません。それぞれの人の価値観を換えたり、生き方を教えることもできません。ただ一歩前に踏み出すきっかけ作りが出来ればと願っております。治る力は、個々が持っています。それを上手く使えるように、お手伝いをさせていただきたく思います(2009年1月現在)。
心ざわざわにメールをくださった方々は、そこで既に一歩前に進んでらっしゃいます。そして「治したいんです」との言葉で、もう三歩前に進みましたね。何度も申し上げますが、大事なのは、ご自身が「治したい、治す」という気持ちを持つことです。山谷はありますが、諦めずに、自分を信じて、マイペースで歩くことです。がんばるよりも、マイペースを掴み、自分の身体と心を労わってあげることです。自分のいいところに目を向けて、目を逸らしたいところも、自分なんだと笑っていえるようになれば、とても楽な生き方ができます。自分が愛しく感じられ、心も安定してきます。ないものを探すより、あるものに満足を得る自分がいるんですよ。自分が存在していることに、素直に感謝する日が必ず訪れます。あなたに訪れます。心ざわざわにも訪れたように、あなたに訪れます。「ありがとう」という気持ちが自然に溢れてきます。あなたにありがとう。私にありがとう。
「思春期やせ症」
私も若い頃は、完璧主義の優等生、何事にも拘りが強く、人と変わったことを好む性格のようでした。18歳の時に一度、激やせを経験したようです・・・残念ながら、20歳過ぎまでの記憶がありませんが・・・学院長賞をいただき看護学校を卒業、社会へ歩み出た時期に、拒食が始まりました。症状が強くなり、体重が33キロの針をきったとき「このまま20キロ代へ」という気持ちと同時に「生きていられるのか?」と恐怖感も覚えました。諸々に感化されて、過食嘔吐の毎日。受診・服薬療法、勤務先の病院、大手の書店、百貨店の食料売り場と自宅の往復だけの時期、今は懐かしく感じます。大学に通い、症例研究や論文など、とりつかれたように勉強をしていましたね。今考えると素晴らしいパワーですよ。 勤務先は変えても、看護師という仕事は、続けなければならないと義務感のような、いや、今思えば、あれは命綱だったと思います。
その頃、どんなにボロボロであっても、一生懸命に生きてきた私も私です。その頃があるから、今があります。過去のこともすべて丸ごと、私であると確信しています。過去に拘るより、今を生きることを大切に感じ、今、命があることだけで十分に幸せだと感謝する気持ちが大きくなりました。「もっともっと」を「これで十分です。おおきに」って思うことができるようになったのは、いつだったかしら?今、自分が持っている宝物を、しっかり磨くことが幸せだと感じ始めたのは、いつだったかしら?余裕という言葉と余分という言葉の本当の意味が体得できたのは、いつだったかしら?当たり前を捨てる智恵がフル活動し始めたのは、いつだったかしら?そして、本当に大事なことが分ったのは「おかげさまで、ありがとう」の穏やかさが芽生えたからだと思います。
今、素直に「生きている自分がいる」ことに感謝しています。面談でお逢いする方には、ご質問があれば、私自身の色々な波乱万丈(笑)な過去のお話も客観的にさせていただいています。現在の拘りのある生活も、じっくりその目で見ていただいています。しかし、大事なのは、今です。今どうするかですね。心ざわざわを訪れてくださった方々は、夜空を見上げながら流れ星を見つける喜びと同じくらいの出逢いだと、私は感謝しています。その中で、タンポポの花のような自然な生き方を楽しむことを感じていただければ、うれしく思います。今日も、おかげさまで、ありがとう。
過去も未来も、自身のものだと知る認める
回復の方法やそれを要する時間は、人それぞれですね。そして、克服のゴール時点は、それぞれ異なります。そのゴールは、ご自身で決めてくださいね。ゴール時点は、ご自身のスタートラインです。辛い思い、悩みや過去のことに蓋をして考えないようにするよりも、その時折に湧く感情は、人間の素晴らしさであり、過去を生きてきたのは、自身であり、立派なことだと感じてください。寂しいや愛してほしいと、ないものに目を向けるより、今あるものの中で、小さな幸せを見つけることや今自身ができることを、体を動かして、心で感じることを大切にしてください。「今を生きる」とは、過去も未来も、自身のものだと認めてあげることです。今、何をしましょうか?今、何がしたいのかしら?今、何ならばできるかしら?焦らずに、ゆっくり考えてみてくださいね。
心ざわざわには、マニュアルはありません。あなた自身に合うそれをあなたの手で作ればいいのですよ。肩に力を入れずに、気軽におしゃべりにお出掛けください。こういう人もいるのね、こういう考えもあるのね、とあなた自身の視野が少し広がります。大きな影響はなくても、自身の気持ちを肯定的に認めてくれる存在、理解ではなく認めてくれている、その安定感、そして辛い感情、寂しい感情やうれしい感情も受けとめてくれる存在、いつも見守ってくれる安心感を抱いていただければうれしく思います。それが愛だということに、いつか気が付いてくだされば、それだけで幸いです。あなたへ心込めて。

◇NPO法人 心ざわざわ Top<過去も自分のものだと知ること
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