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Y美さん、28歳。6ヶ月間のメール療法を振り返ってくださいました。メール療法は、コツを掴むまで1〜3ヶ月かかります。丁寧な意識行動を継続するのは、3ヶ月がメドになります。ふわふわした感覚で生きてきた自分を観ながら、行動と感情と思考を区別して、自分のものだと掴んでいきます。階段を下から順番に上っていくのですね。

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Y美さんの継続できたこと
◇この半年で、大きな荷物を下ろしたような感じがする。ざわざわのサイトを見つけてちょうど1年。長い付き合いのこの病気は、頭では理解しているはずなのに、どうしても抜け道が見つからなくて、半ば諦めがあったので、藁をつかむ思いだった。結局、理香さんにメールを出すまで、それから半年かかったけれど。
まず知ることって言われて、認めるとか理解は、まだ先と言われて、できないことも知ることと言われて、自分ではストレスにならないようにと、考えたくなかったことも言われて、はじめは抵抗があったし、メールをすればするほど、しんどくなっていった。もう何もかも捨てて逃げ出したいほど、動けなくなっているのに、どうしたらいいのかわからない。そう自分で思っていた。気づかなかっただけだった。夜明け前が一番暗いのよって、理香さんから言われたのを後で気づいたし、お母さんと衝突することが減っていたのも後で「そういえば・・」と気づいた。引きずらなくなったねって言ったお母さんが、ざわざわの冊子と死んだらアカンを読んでくれていたのも後で知った。
ふわふわした感じだったのも、しんどくなっていくと、知っていくんだなと、今はわかる。現実を見始めたから、それまで逃げて、摂食障害の後ろに隠れていたのに、殻を破って飛び出そうとしているので、しんどくなっているんだと、そのときは、しんどいのが先だから、知らなかったけれど、お母さんに当たったり、理香さんのせいにしたり、本当に子供が成長している過程を歩いていたんだ。いつも思い込みで、勝手に決め付けることが多かったのだけれど、理香さんの独り言おまじないのおかげで、言葉で相手にも伝えるようになった。言ってくれると、お母さんも、どうしようかと考えやすいわって言われたとき、そうなんだ、言わないと伝わらないんだ、もしかして、自分が思っているのも想像だけかもしれない。
行動するって、すぐ結果の出るすごいことをしないといけないと思い込んでいた。足元の豆を拾えって言われ続けて、しゃがみこんで靴を見ていて、ものすごく汚れているのを見たときに、きれいに靴を磨いて、玄関の靴をそろえてみた。ストンと自分の中に落ちてきたものがあった。頭で理解していたと思っていたけれど、体で知らなかったってこういうことなんだ。机の上での勉強は満点でも、自分でやってみるという経験がなかったんだ。抜け道を探すのは、自分でもがいて体を動かしていくことなんだと知ったんだ。
メール療法は、行動は行動、感情は感情、切り離しのような練習だったので、引きずらなくなったんだろうな。今まで、高い理想にプライドが乗っかって、失敗しない方法ばかり選んできたと思う。怖がりだったんだと思う。自分は何も知らないことを知りなさいって言われたときに、ものすごくカチンときたのは、そのせいだな。
今は、摂食障害の前に出てきた自分がいる。置き去りにして、前に歩いていると思う。確かにしんどい。思い通りにならないし、嫌なことも多い。失敗も嫌だし、怖い。でも自分が動くと、いろいろなことを知るし、ふわふわがなくなり、楽しいこともあるのも知ってきた。今は、これでいいのかもしれないと思う。いや、今は今の自分でいればいいんだと思う。継続するのが苦手だった私が、摂食障害の次に長く続けることができたメール日記。自分を褒めてあげよう。やればできるんだよ。 自分のためにも、もう少し続けていきたいと思う。
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