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2008年4月から2009年。毎日一日も欠かさずに、メールで日記を書いてくださいました。しんどかった時期もあったでしょうが、諦めないで、コツコツを重ねて、ご自分でいろいろなことを体得されました。今の状況から抜けたい、治したいという気持ちがあったから、継続ができ、自分で気付き、自分で努力をされた結果です。待つということ、傾聴すること、信じるということ、そして言葉を出すということを、体で知って、動くことの大切さを実感されています。極々一部ですが、T子さんの言葉をご紹介します。

◇NPO法人 心ざわざわ Top<回復へのコツコツの歩み
T子さんの回復へのコツコツの歩み
◇今日会った人たちに感謝です。それぞれがもがいて苦しんで、前に進もうとしていることに勇気づけられ、自分は一人ぼっちじゃないって、しっかり感じることが出来た。そして、もがいてる自分も泣きまくってる自分も、今の自分はこれなんだってすっきり入ってきた。明日からも、まだまだもがいていきます。今回泣きわめき、孤独に浸り、少し気付きかけていたことが、今日確かになった。これが体で知るっていうことなんだと思った。もがかないと、転ばないと分かることは出来なかった。

◇講習会に、本当に行ってよかった。行くことができてよかった。家族に本当に感謝している。回復者の方、自分より先を行っている人の本音を聞くことができて、また、渦中で苦しんでいる仲間の声を聞くことができて、そして、同じ涙を流したことも、本当に貴重な時間をもらった。そして、母に対する思い。凄く貴重な話が聞けて、勇気が湧いた。一人じゃない。私がずっとずっと母に求めていたもの、母から貰うことはもうできないのかもしれない。だけど、「貰うのではなく、求めるのではなく、愛は与えるもの」ちょっとずつ感じてきたことだけど、今日あの場に居て、自分で話していて、すごくその思いが強くなった。皆の話から勇気を貰ったように、私でも皆に勇気を与えることができるのかもしれない。だったら、自分の為にだけではなく、惜しみなく話そう、もっともっと話したいという気持ちになった。そして、家族に対する想い、大事だと感じるほど、口に出すほど、温かく、優しい気持ちになった。

◇理香さんへのメールも、すごくしんどい時期があって、毎日毎日面倒くさい、訳分からん、もうやめてしまおうと思ったことが何度もあったし、理香さんが恐かった時もあった。今は、私が母に求めてきたものを、理香さんが与えてくれているのだと分かった。優しく甘やかされることを望んだんじゃない、私を見てほしかったんだ。そう気づけたこと。毎日のメールが今は習慣になっていて、無いと気持ち悪いと思う。コツコツが気づかせてくれた。くじけなくって良かった。まだまだだけど、ここまで辿り着いた自分に頑張ったね!と言いたい。本当に、家族に助けられ支えられ、私は回復に向かってまっすぐ前を向いて歩くことができる。焦らず、あきらめず、マイペースでいこう。自分にも大切な人たちにも、いつも笑顔を忘れずにいたい。

◇摂食障害は、本当の苦しみを隠す為の私の盾で、全てをそれのせいに出来る都合のよい言い訳=逃げ場だった。自分でこうだと決め付けて揺るぎのないものが、今後も徐々に崩れ、覆されるかも。それは恐くもあるけど、もっともっと自分の狭い枠が広がり、柔らかくなると、どんな世界が見えてくるんだろう?と踏み出す勇気も今は持てるようになった。

◇今まで、母に助けられたことが何度もあったなぁ。母も経済的に苦しい中で、私を思う気持ちがあるからこそ、少しずつ少しずつお金を貯めてくれているんだろう。自分のためじゃなく人のために。母の愛が、物やお金であっても、それは変わりない。お母さんって偉いよな。凄いなぁ。

◇母に対して、辛いという気持ちを出すことをし始めてから、母の立派だと思うところや優しさを、忘れようとしてたんじゃないか?出し切ったかどうかは分からないけど、母に対する想いは、もういっぱい口にした。そして、思った。今、母がくれているものって、ありったけのこの上ない愛なんだ。辛かった悲しかった過去は消えない。それでも今、母が私にありったけの愛を送ってくれていると知った。それは私が母にとって大切な娘だから。私が気づけなかっただけで、昔からずっと母にとって、私は大切な娘だったんだ。私を苦しめていたものは、母じゃなく、自分の拘りだったんだ。拘り続けたのは自分自身。それを離すのもしがみつくのも自分。悲しかった気持ちを無かったことにするんじゃなく、悲しかったよって、ピリオドでいい。もうほじくりかえす必要はない。

◇私の一番大きな体得は、悩み、苦しみを持ったまんまでもいいんだと知ったことかな。前はそれがゼロにならないと気が済まなかった。以前は、症状がストレスであり、悩み、苦しみで、これさえなくなったら、すっきりと生きられるのにと思っていたし、イライラも全部が解消すると思っていた。全部病気のせい。症状に隠された本当の苦しみや悩みが、自分にあることを知り、ちょっとずつそれが何か知ろうとし始めた。今は、完治したとしても、そう毎日楽しいことばかりじゃないと思うようになった。イラつくことも、悩むことも絶対にある。それは摂食障害のせいじゃなかったんだ。そして、それらを全部解消できる人なんかいないことも知った。それでもいいんだと思うようになった。以前は、こんなんあかんと思っていたことを、これでよしとできる。そう思うようになってから、その行動の後が生まれた。反省を表す。悩みがあるから成長出来るんじゃないか?今辛いから、しんどいから、後ろじゃなくって前を向くことが出来るんじゃないか?以前のように、無理から前向きにしようと頑張るんじゃなくて、後ろ向きな日もあって、努力してみる日もあって、日によって色々。それでいいやんかって思うようになった。
◇NPO法人 心ざわざわ Top<回復へのコツコツの歩み

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