NPO

大人になる
1 自分を何と呼ぶか? 二十歳を過ぎて自分のことを名前や愛称で呼んでいる女性は、精神的にかなり幼い。場により使い分けができるかどうかが大人と子供の違い。

2 思考発達 「イメージや言語にとらわれすぎて、それらを上手く活用した論理的思考はできない」 自己中心的思考であり、「自分の視点にこだわって、他人の視点に気づかない」といえる。人によって同じ物でも異なるように見えるということが理解できない。

3 言語発達 「イメージや言語を使って世界を把握できるようになる」。 音の修得が最初に行われる。その後、文法や語彙の両面で発達が行われる。

4 自我の発達。自我とは「自分とは何か?」の認識である。大人であれば「あなたは誰?」と問われると、数々の回答が、それなりに出せる。この質問に答えるためには自我がある程度確立していなければならないが、根底に、自分で何かができる「自立的活動」が必要である。1歳、自分を構成する大きな要素である名前を使って自分のことを「○○ちゃん」と呼ぶ。 2歳半「僕、私が○○する」といった自己主張をする。「自我の芽生え」。3歳、過剰な自己主張と、周囲の抑制への反発。「第一次反抗期」。

5 自己同一性(アイデンティティ)の確立
 「私は私だ」自信を持って下さい。「あなたはあなたです」自分という存在に悩む方が多くいらっしゃいます。自己同一性(アイデンティティ)の確立は、時間をかけ、段階を経て、ゆっくりできあがりますので、まず焦らずに、ゆっくり悩んで下さいね。自分は自分であるという感覚がしっかり存在し、それは過去から現在の自分が、連続性を持って存在していることを認識して、そして、〜としての自分という感覚と、それがうまく統合されていることが、つまり、主観的な自分と社会的な自分、この二つの感覚が安定して結びついていることを、自己同一性(アイデンティティ)と言います。 この世に生を受け、口唇期に母親を通して、外界との信頼関係の基礎を築き、肛門期に自律を獲得しながら、疑問を抱くことを覚えて、次に性器期には、自発性を習得し、同時に罪の意識との葛藤も覚えます。潜在期には、好奇心や欲望も生まれ、数々の葛藤を経験します。 ここまでの学齢期で、周囲の環境が大きく変わることに適応しながら、社会の中で「〜としての自分」(アイデンティティ)を獲得していきます。そう大人の自我を身に付ける準備段階ですね。思春期は、過去と未来の連続性を確立し、傷つきやすさと力強さが混合します。青年期には、自己(アイデンティティ)を確立するも、役割が拡散してしまう猶予期間でもあります。人は、何十年もかけて、自分というものを獲得していくのですね。

 思春期に、誰もが自我同一性の確立に向かって、危機と呼ばれる時期を体験します。思春期は、まず身体的に、子供の身体から第二次性徴(女らしい、男らしい)の変化がみられますね。それを受け入れながら、精神的にも親から自立していく時期ですね。この身体的変化やそれに伴う激しい感情を自分なりに受け入れることが大切です。同時に友人関係にも変化がみられ、親に秘密を持ったり、同姓の仲間との親密なグループを作ります。ここで大切なのは、親の役割です。今までのように子ども扱いをして保護してあげるという感覚ではなく、親は親、子供は子供という存在を認めながら、新しい関係を築き上げるのです。この親も中年期の変化の時期にあると言え、自分が乗り越えてきた思春期の危機が大きく 影響してきます。つまり思春期は、大人へ大きく変化しようとする心身を、いかに自分で受け入れ、その周囲の方々も同じように受け入れていくかが、とても大事になりますね。母子分離や依存の気持ちなど、感情の揺れに伴う不安は、誰もがあって当然なのです。

◇NPO法人 心ざわざわ Top
since 2003/5/1 Copyright (C) kokorozawazawa 2011 All Rights Reserved