高級車とは、豪華車とは、その究極を追求したセドリック。風格と気品。
そして大きさ。それらにふさわしいパワーと装備。真の高級車はセドリック。

日産の独壇場4ドアハードトップ
高級車の主流を大きく変えた4ドアハードトップ。ハードトップのスポーティーな感覚と、セダンの持つ風格を同時に満たしたセドリック4ドアハードトップ。いまだに他の追随を許さない日産の独壇場です。充実した人生を生き、楽しむ見識ある人々に是非お乗りいただきたいピラーレスの4ドアハードトップです。

4ドア・ハードトップシリーズに最高級車Fタイプ登場。
好評の4ドアハードトップに、オーナーのためのハードトップ、Fタイプが登場しました。角形デュアルヘッドランプを採用した精悍なマスク、ボディと一体化したファッショナブルなホイールカバー。オーナーの強い声に応えて、よりパーソナルカーとしての魅力をシンプルな外観に満たしました。51年排出ガス規制はもちろん、内気循環装置付きヒーター機構など、車の本質面もハイグレード。Fは、ファッショナブル&ファンシーのFです。

昭和51年6月、ガソリン車全車51年規制適合となったのに合わせ、2ドア用角形2灯ヘッドライトやボディ同色ホイールカバーを採用したFタイプシリーズが登場しました。私の車はもともとそのときのもので、中央のグリルが縦2分割の前期型になりますが、前期型の残存率はかなり少ないように思えます。
 カタログには「シンプルな外観云々」って書いてますけど?どう見てもシンプルとは思えない・・・。
 


ちょっと紹介コーナー

 法人・営業需要が多数を占めるこの車のデザインにファッショナブルな要素を加えたい・・・なんとこの車の造形テーマは「パリ郊外の並木道」なんだそうです。
 並木道からこぼれる日差しに、微妙に変わるボディの色調、光線のあたり具合で微妙に変化する光と陰の美しさ。限られた外寸に対し、室内を出来るだけ広く、かつサイドビューに張りと緊張感を持たせるために、従来の線のデザインではなく面を意識した三次元的なスカルプチュアード・カット・・・(日産広報誌より)。
う〜んこのデザイン意図は当時の評論家には全く評価されていません(笑)。
 ちなみに、この色(マルーンメタリック)は、うるしの美しさを再現しているのだそうです。パリにうるし・・・

現在の安全基準では不可能と思われる、ピラーレスハードトップ構造。
ドアまわりには補強が入るため、ピラーが無くても車重はセダンに比べて20kg重くなります。
この図解では、センターピラーが多くの部材で構成されていますが、実際にはこれほど多くありません(誇大広告?)






サイドエンブレムとリフレクター。何故かこの頃のセドグロにはリヤサイドにリフレクターが付いています(但し光りません)。

トランクのエンブレム。この頃の日産車には低公害車を示す「NAPS」エンブレムも付いていました。
ちなみに初期型(51年6月まで)は、NISSANエンブレムの書体が違います。

左:前期Fタイプの樹脂製カラードホイールキャップ。後期になるとセンターキャップに「B」または「F」の飾り文字が入ります。

右:ハードトップSGL系用(331以降はGLも)のステンレス製ホイールキャップ。無駄に凝ったデザインが素敵?

230系までのものとは異なり、ホイールのリム部を覆うような大きめの形状となったため、ホイールが大きく見えて見栄えが良くなりましたが、リム部が出っ張っているため、擦ってしまっているキャップが多いようです。

130〜330型では、何故かウインカーの形に凝っていました。330前期後期でもデザインは同じですが、前期型では裏から蝶ネジで止まっており、後期型では表からビス止めに変更になります。
サービス週報によると、ウインカー後部のスリットは、なんとエンジンルームの放熱口なんだそうです(笑)。

フェンダー先端に点くヘッドランプモニター。ヘッドランプが切れるとこのモニターが点かなくなり知らせてくれるらしいんですが、テールランプならともかくヘッドランプが切れたら暗くなるのですぐわかるようにも思います・・・。

この車には外観上ラジオアンテナが見あたりません。この時代にしては珍しく、フロントガラス封入アンテナとなっており、折れたり錆びたりする心配がありません(バンなどの強化ガラス仕様車はポールアンテナ)。
一方、同世代のクラウンはフル・コンシールドワイパー、ローレルなどはセミ・コンシールドになっていて、ワイパーが目立たないようになっていますが、330は通常のむき出しワイパーです。とはいえ多少空力を考えたかわいいデザインになっています。
ちなみに430型以降はフルコンシールド型になっています。

当時の高級装備だったリモコンフェンダーミラーは、流線型のいわゆるタルボ(=turbo)型。4年間を通じて同じ形状でしたが、51年6月までの車は230系と同じくアルミダイキャスト製でワイヤーコントロール式、以降はプラスチック製で電動リモコン式になっています。またブロアムとエクストラはプラスチック製ですがクロームメッキ仕上げになります。


前期セドグリル3種。左は2800SGL用、右はスタンダードと輸出用、中はそれ以外のグレード用です。更にこれに角目ライト用、グロリア、前期後期の違いで覚えきれないぐらいの顔つきがあります。



      


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