インドの春;ホーリー・フェスティバル




インドでは春の到来を祝うホーリー・フェスティバルが初春に行われます。
むかし、昔、悪魔のような気性を持つ父親、ヒランヤ・カシャッパがおとなしく、 心強き息子、プラハラーダーを自分のように強くさせたいと、父親の妹、ホーリーに息子を抱かせ、 火にくべたのです。その結果、父親の意に反して、妹のホーリーは焼け死に、息子のプラハラーダーは生き残ったのです。

真実を貫く、強き心を持つ人間は火で滅ぼす事は出来ないという訳です。
ホーリー・フェスティバルでは、老若男女入り乱れて、赤、青、黄色と色とりどりの粉や色水をかけ合ってはしゃぎ回ります。

祭りの前夜、ホーリカーと呼ばれる火が焚かれ、悪い物を火にくべて浄化する事で、良い物だけが残るのです。
そうして人間が犯した罪を無くしてしまおうというのです。

日本でもこの時期は奈良、東大寺のお水取りが行われますが、お水取りに通じる行事がインドに於いても行われ、その年の春の到来と豊穣を祝うのです。

春は季節的にカパが増えるので、体を動かし、火を焚いて汗を出すことで、体内の循環を促し、冬の間蓄積された体力と余分のエネルギーを消費し発散させカパドーシャを鎮めるのです。

古くでは日本でも春祭りでは親戚、縁者が集い、御馳走を食べ、会話を楽しみ、氏神様に参ってその年の豊穣を祝いましたが、同様の祭りがインドでは今でも受け継がれています。




イナムラ・ヒロエ・シャルマ先生にインタビューさせていただきまとめたものです。


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