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Van Halen

Balance World Tour@大阪城ホール(Oct./30/95)

Sammy Hager在籍時の最後のツアー。この時、既にSammyとEddieの関係はあまり良くなかったようだが、ショウ自体はそういったことを感じさせなかった。この時はアリーナの前から10列目くらいで観ていたこともあって非常に盛り上がったのを覚えている。

ショウは「Right Here, Right Now」でスタート。もうこの曲でいきなり大合唱が始まる。その後も「When It's Love」、「You Really Got Me」、「Why Can't This Be Love」、そしてもちろん「Jump」や「Panama」などヒット曲のオン・パレードでとにかく歌えてしまう。Sammyの「There's Only One Way to Rock」も最高だったな。それ以外の曲やソロ・コーナーなどどれも良かったし、Van Halenのライブにしては映像をシンクロさせたりと演出も凝っていた。

ところでAlexはライブでdrumsをプレイする時、「Eddieのguitarしか聴いていない」と言っていたが、ライブを観てその意味が良くわかった。ロック・バンドはdrumsとbassが音の基礎を固めて、その上にguitarやKey、vocalが乗っかるというのが普通である。しかしVan Halenはそのセオリーにまったく当てはまってない。ショウの途中で何回かguitarとdrumsのリズムがずれてる所があってハラハラするのだが、なぜか小節の終わりになるとぴたっと合っている。これがきっとEddieのguitarにAlexが合わせてるってことなんだろうな。つまりVan Halenって本当にguitarが引っ張るバンドなんである。

Japan Tour 98@大阪城ホール(Oct./23/98)

このライブは、「V」リリース後のツアーである。つまりvocalがSammy Hagerから元ExtremeのGary Cheroneに替わって初のツアーということになる。ということでCD同様、フロントマンがGaryになったことのライブ・パフォーマンスへの影響に関心が集まることになるのだが、個人的に言えば可もなく不可もなくといったところであった。つまりGaryのスタイルはそれなりにバンドに溶け込んでいるようではあったが、vocalがDaveからSammyに替わった時に生まれた新境地が、今回あったとは言い難いのだ。

ライブではSammyが嫌がったというDave時代の曲も積極的に取り上げていて、その点は古くからのファンには嬉しいところであろう。だけど結局、盛り上がったのはアンコールの「Panama」と「Jump」だけのような印象しか残っていない。今にして思えばバンド自身、過渡期にあったのかもしれない。にもかかわらずその問題の原因を一人背負わされた感のあるGaryはこの直後、バンドを脱退してしまった。

Japan Tour 13@大阪市中央体育館(Jun./24/13)

Eddieの病気で半年以上待たされた来日公演。僕はVan HalenのヴォーカルがDaveのショウを観るのは初めてだ。Sammyの時はバラードなんかもあって緩急のあるショウだったが、こちらはひたすらノリのいい曲で押してくる。そんなわけで2時間ちょうどのショウも結構きつい(笑)。

Daveも歳なので、さすがに飛んだり跳ねたりしないが、怪しげな日本語を駆使して、落ち着きなくショウを盛り上げる。バンドの演奏は、Eddieの病み上がりを感じさせない安定したものだった。

ところでVan Halenのショウで何を見るかと言えばEddieのギターなんだろうけど、意外に記憶に残っていない。演奏が地味とか調子が悪いとかそういうわけではないのだけど、「これは凄い」という記憶がないのだ。それよりはバンド全体の音の塊が飛んでくる感じがあったのと、Daveの時代にもいい曲が多いということを改めて認識した印象の方が強い。今の時代、ギター・ヒーローという存在が希薄になっていることと関係していて、こちらの音楽の聴き方も無意識に変わっているのかもしれない。

本編でJumpまで一気に演奏してアンコールはなし。きっと暑かったんだろうな。

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Vy Higginsen presents A Gospel Celebration

@大阪Blue Note(Dec./22/04)

ゴスペルがどんなものであるかは知識はあったが、実際に体験するのは初めてであった。必ずしも宗教色ばかりが強いわけではないことはわかっていたが、どのようなショウになるかは多少不安があった。正直言って、教会ではなくBlue Noteで観るんだからやはりエンターテイメントとしての完成度が高いことを期待してしまう。

編成はvocalが6−7人くらいでメインが曲によって変わる。バンドはkey. 、ds.、 b.の3人だけだが、vocalが厚いので音が薄いと感じることはなかった。歌が上手いのは当然として、アップテンポの曲が多かったのでショウはかなり盛り上がった。ゴスペルといっても途中でラップもあったりとその辺はやはり今風だった。だけど、盛り上がったけど、後に何か残ったかと言うとあまりよく覚えていない(笑)。もう少し個性というか、「このバンドだからライブを観たい」と思わせる何かが必要ではないか。

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