会場に足を踏み入れてまず驚いたのは...、客層が若い(笑)。まるで僕が講義を担当する学生の集団に1人紛れ込んだみたいな感じである。そりゃ、Oasisってロックの歴史の中ではいわゆる「若手」に分類されるんだろうけど、しかし勢いのある旬のバンドというにはもう「大物」になっていると思うし、だから客層ももっと幅広いと思ったんですが...。まあ「洋楽不況」という割にはこれだけ、若い人が大阪城ホールに詰め掛けるんだからいいこととは思いますが。昔、僕が大学生くらいの頃にライブに行くと、明らかに年齢層が上で周りから浮いている人がいたけど、自分がいつの間にかそんな存在になっていたとは...。とちょっと切ない気持ちになってしまった。
そんなことはともかく肝心のショウの中身であるが、セットもシンプルだし、メンバーも淡々と演奏しているのが意外。MCもほとんどありませんでした。もっと動きがあるのかと思っていたけど意外に地味ですね。音はCDの通り、「Wall of Guitar Sounds」でこれもCDと変わりないが、タイトで安定感のあるいい演奏をしていたと思う。個人的な趣味からいえば、ギタリストが2人いるのだからもうちょっとジャムったりして欲しかったのだが、そういうのもあまり今風ではないのかな?
それもこれも結局のところ、Liamの歌を聴かせるための演出ではないだろうか?Liamはいつものように手を後ろに組んでいつものように歌っているが、やはり激しいアクションがあるわけでもないし、見た感じ、それほどオーラを発しているようにも思えない。しかし彼の声が会場に響くとそれだけでその場の雰囲気が出来上がるのはさすがだと思った。コアなファンはもうちょっと聴きたい曲もあったのだろうけど、ああいう演奏のスタイルのバンドだと、2時間弱のセットでちょうど良かったのではないだろうか。