Indexに戻る

Private Roomに戻る

表紙に戻る


Janet Jackson

All For You (Virgin)

Janet Jackson、通産8枚目のソロアルバムである。1986年の「Control」のヒット以来、言うまでもなくJanetの作るアルバムは常に売れ続けている。ここで何が凄いのかというと、Janetは「Contorl」以来、一貫してJam&Lewisをプロデューサーに起用している。何作も同じプロデューサを使えば普通、マンネリになるものだが、今作も相変わらずよくできたpopsに仕上がっている。ディズニーやUSJと同じくアメリカのショウビズ界の奥深さを感じさせる。

1st singleとなったタイトル曲も格好いいのだが、個人的にJanetやJam&Lewisのアイデアが炸裂していると感じさせるのは#16の「Someone to Call My Lover」である。この曲はリフにAmericaの「ヴェンチュラ・ハイウエイ」の印象的なイントロを引用している。それだけでなくサビの部分にサティの「ジムノペディ1番」も引用している。アメリカとサティというこの組み合わせも凄いが、何よりこの誰でも知っているメロディを二重に引用しながら、この曲は全く独立した魅力を持っているところがさらに凄い。

加えてJanetの唄い方も昔と比べて微妙に変化しているのではないだろうか?もともと兄貴と同じくR&Bの人にしてはpop体質が顕著な人ではあるが、近年はパワフルさよりは力を抜いて囁くように歌う曲に表現力が増しているように思われる。それとR&Bの人はリズム感がいいのは当然かもしれないが、Janetのvocalが作るグルーヴが強力で、バックトラック以上に曲を引っ張っていくところも素晴らしい。ま、とにかくこれほど長い間、第一線に君臨するというのも大したものである。兄貴もぜひ頑張って欲しい(笑)。


TOP