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Everything But The Girl

Temperamental (VJCP-68162)

EBTGは女性ボーカルのTracey Thornとサウンド担当のBen Wattの二人組。活動歴はそれなりに長いから彼らのことを知っている人もいると思うが、そのイメージは気だるくも存在感のあるTraceyのヴォーカルをアコースティックなサウンドが支える、といったものではないだろうか?
しかし彼らのサウンドは前作、「Walking Wounded」から大きく転換し、今回のアルバムでもクラブ系のドラムンベースやディープハウスが主体となっている。表面的には180度の転換という感じだが、彼らの場合、音を聴いた印象はじつは昔とそれほど変わらない。これは本人たちも言っているように、クラブ系のアタックの強い音でも基本的にはTraceyのヴォーカルを中心に、しかも表面的な音数は極力絞って(裏ではそうとう凝ったことをやっているんだろうが)楽曲を構成しているからだと思う。
個人的にクラブ系の音楽は家で聴くよりはやはりフロアで聴くものだと思っているのであまりこういうジャンルのCDは買わないが、しかしこのEBTGの新譜はクラブ系のサウンドでありながら十分、POPSとして成立していると思う。特別、印象的な楽曲がないような気はするのだが、アルバムの統一感はあり、普通のPOPSとして聴けることから、クラブ系サウンドに関心はあるがもう一つ買う気になれないという人にはお薦めかもしれない。

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