外来時に治療費に定額負担を上乗せたくらむ
財務省が社会保障に対する大改悪メニューを提示しました。
大資産家と大企業には空前の減税措置、軍事費の増大などの一方で、庶民には負担を強いる安倍政権の政治。
いち早く、情報を知り、広範な国民のたたかいをすすめましょう!
財務省は9日、2020年度までの財政健全化計画の期間中に実施すべき社会保障制度の「改革」案を、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)に示しました。医療・介護・年金・生活保護など64項目にのぼる大改悪メニューです。
「改革」案は、外来受診を抑制するため、「かかりつけ医」以外を受診する場合「定額負担」を上乗せします。これは過去にも「外来時定額負担」として検討されましたが、「必要な受診まで妨げてしまう」として断念に追い込まれていたものです。風邪薬など市販品類似薬の保険給付外しと併せて17年の通常国会に法案を提出するとしています。
毎月の医療費負担に上限を設ける高額療養費制度についても、特例で低くしている高齢者の負担上限を現役並みに引き上げることを16年末までに制度設計します。難病患者・小児慢性特定疾患患者などを除く全病床について、光熱費相当の居住費を患者負担にすることも同年末までに行うとし、“患者追い出し”を進めます。
介護保険では、原則1割となっている利用者負担の2割への引き上げ▽介護保険制度で軽度者に給付している生活援助サービスや福祉用具貸与について原則自己負担化▽要介護1、2への通所介護サービスなどを介護保険から外し、自治体予算の範囲で行う仕組み(地域支援事業)に移行―を17年通常国会に法案を提出するとしています。今年度から始まった介護保険からの「要支援外し」に続くもので、要介護者からも介護保険サービスを取り上げるものです。
生活保護では、「能力に応じた就労」をしない利用者に対して「保護費の減額など」の措置を行うことを18年通常国会に法案提出するとしています。
政府の財政健全化計画では、「年金・医療等」の伸びを今後3年間で1.5兆円に抑える「目安」を盛り込み、高齢化などに伴う社会保障費の自然増分の徹底抑制を打ち出しました。この目標達成に向けて打ち出されたものです。
安倍政権は、国民には「自己負担」を強化する一方で、安倍首相と10人の閣僚は使い残した政党助成金を約7000万円もの大金をため込んだり自分宛に寄付したりしています。こんなデタラメ政治を続ける安倍政権を退陣に追い込みましょう!
財務省の社会保障制度改悪案から
- 「かかりつけ医」以外での受診に定額の上乗せ負担
- 高額療養費制度の高齢者向け特例の縮小
- 市販品類似薬の保険給付外し
- 介護保険の利用者負担を原則1割から2割に引き上げ
- 介護保険軽度者の生活援助や福祉用具貸与を自己負担化
- 介護保険で40〜64歳は給与水準に応じた保険料負担
- 年金の支給開始年齢のさらなる引き上げ
- 能力に応じた就労をしない生活保護利用者の保護費減額
マイナンバー Q&Aシリーズ(1)
- Q:通知カードが届いたら…
- A 大事に保管して。個人番号カードは任意
「番号通知カード」は、市区町村から世帯主あてに人数分が簡易書留で届きます。カードには番号と氏名、住所、生年月日、性別が印字されています。番号を他人に知られないように大切に保管することが重要です。
役所や会社などから番号の提供を求められたときなどに提示します。そのさい、本人確認のため運転免許証などが必要です。
通知カードと一緒に「個人番号カード」の交付申請書も同封されていますが、申請は義務ではなく任意です。
個人番号カードは、番号などに顔写真の付いたもので、通知カードと同じように番号の提供を求められたときに使い、身分証明書にもなります。
ただし、通知カードがあれば行政手続きなども何の問題もなくできるため、必要がなければ申請しなくて構いません。