「アナログからデジタルへ」 | この流れがパチンコを巨大市場に導き、パチンコを堕落させた |
「定量制」で「デジタル抽選を採用していない」「羽根モノ」。…考えてみれば、昔のパチプロはほぼ例外なく、この形式のパチンコを打って稼ぎを出していたはずだ。すなわちこれこそ、パチンコで収益を出すための基本スタイルであったのだ。そしてこの時代、パチンコ初心者とプロの間には、決して埋まらない圧倒的なまでの差があった。
それが今では、こんなスタイルを続けているパチプロなどほぼ絶滅してしまっている。それと同時に、プロと素人の間には、それほどの技量の違いはなくなった。このことの善し悪しを単純に評価することなど出来ないけれど、少なくとも最近のパチンコは、昔に比べて極めて単純になったことだけは間違いない。昔のパチンコは正に生き物であった。昔のパチンコを「自然そのものの複雑さ」に対比することが出来るとすれば、今のパチンコは単純な人工造成物であり、自然の面影などみることもできない。一体なぜこうなったのか。
もちろんその理由を一つに絞ることは出来ないが、その最大の理由が「デジタル抽選式のパチンコ台の登場」にあることは間違いないだろう。誰が打ってもそこそこに勝てる期待が持てる、単なる「くじ引き」のようなパチンコの登場。これにより昔気質のパチプロはその腕を振るう場をなくし、同時に誰もが平等に遊びとしてのパチンコが楽しめる場をもたらされた。電動ハンドルが登場した時点でこの流れは大方決まっていたのだろうけれど、デジタル抽選システムの導入が、「生き物」としてのパチンコに引導を渡したと言えるのではないか。確かに誰もが楽しめるようになったことは喜ばしいかもしれないけれど、その反面少しずつ腕を上げていく喜びは奪われてしまった。
「定量制・デジタル抽選ナシの羽根モノ」は現在主流のパチンコから対極に位置している
今のパチンコ | 昔のパチンコ |
デジタル | アナログ |
デジタル抽選の導入はホールの出玉管理を ムをちょっとした計算で割り切れる極めて |
容易にしたが、その反面パチンコと言うゲー 単純なものにおとしめた。 |
釘 | クセ |
パチンコの基本はもちろん釘である。だがそ ど、さまざまな要素も影響してくる。最近の |
ればかりでなく、台本来が持つ固有の癖な 台は釘の占める割合だけが大きくなった。 |
無定量 | 定量 |
現在のパチンコ必勝術により重要なのは、打 埋め合わせるための「量」である。持ち玉比 |
ち方の「質」よりも、確率的な不確定さを 率が大きい方がその不確定さを埋めやすい。 |
巨大市場 | マニア市場 |
デジタル抽選の導入によりパチンコはより 技術を持たない初心者が参加しやすいように |
「くじ引き」に近づいた。これによりさほど なり、パチンコ人口は一挙にふえた。 |
単純 | 複雑 |
デジタル抽選を用いているから複雑・・・と考 要素がこれしかないから、初心者でも簡単に |
えるのは間違い。逆に当たり・ハズレを決める 必勝術が身に付けられるのではないか。 |
素人向き | プロ向き |
初心者が簡単に必勝術を身に付けられると いと言うこと。今のパチンコはプロと素人の |
言うことは、それだけゲームとしての底が浅 間にさほど大きな差が出にくい。 |
一見客 | 常連客 |
昔は同じような釘調整でもそれ以上に台固 に通って台の癖を熟知している客ほど有利 |
有の癖が影響しやすかったため、毎日ホール な立場になれた。今は一見客でも勝てる。 |
長時間勝負 | 一発勝負 |
玉の流れの移り変わりがゲームの流れを変 多々あった。即ち今の状態と1時間後の状 |
えてしまう、昔のパチンコにはそんな一面が 態の違いを見抜かねば勝てなかったのだ。 |
マニュアル化 | 経験則 |
デジタル抽選と言う単純な仕組みを採用して 算で大部分が結論を出せるようになった。「3 |
くれたおかげで、パチンコの必勝術は数値計 分で覚えられる必勝術」の誕生である。 |
没個性的 | 個性的 |
台固有の癖の影響度が下がった現在のパチ なら、どの台を打っても結果は似たようなもの |
ンコは、言い方を変えれば「釘調整さえ同じ 」と言うことになる。 |
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