坂倉言之進照包は、初代越後守包貞の門を叩き、長じては嘱望されてその娘婿となり、養父と同じく刀銘 に越後守を冠す。初代の実子岩松が成人すると
越後守包貞を譲り、延宝八年二月には坂倉言之進照包と改銘し、 以降貞享元年までの終生を言之進照包で通している。同時期の津田助廣同然の絢爛華麗
な仕上がり。反り浅め に仕立てた伸びやかな刀身は美しく小板目肌に錬り鍛えられて地沸微塵によくつき、地景細かに入る。 刃文は直に焼き出し、
大互の目、小のたれが交じり照包典型の片山乱れと称する濤乱風になり足が太く良く入り 匂い深く沸が良くつき総体に砂流しと微塵の金線かかり、
匂い口明るく冴える出来口を現しています。 又飛沫に見立てた湯走り状の玉が濤爛風の刃取りとうまく調和がとれており、彼の得意とする特色が良く
現れた大坂新刀の名作となっています。
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刃長 69.7cm | | 反り 1.2cm | | 元厚 7.2㎜ | | 元幅 3.1cm | | 先幅 2.3cm |
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